荒汐部屋 目次

[目次を飛ばして記事へ]

平成24年三月場所への意気込み その3

  • その1 ― 飛驒野,荒行志,突光力,寛龍
  • その2 ― 大小林,廣瀬,剛士,荒獅子
  • その3 ― 力山,荒篤山,大波,福轟力

力山(ちからやま)

三段目東88枚目

いやいやいやいや,波乱の毎日ですよ。何か起きるんだから,まったく。

今日はどっと疲れたというか,ほっとしました。ちょっと前から,視界にチラチラ何かゴミみたいなのが見えはじめて,すぐ治るかなって思って放っておいたんですけど治らなくて,ヤばいんじゃないかって思って病院に行ってきました。自分の相撲スタイルだと,どうしても最悪失明につながりかねないような怪我の可能性もあるので。

それで超不安の中,病院で診てもらったら,「飛蚊症」だってことでした。要は,よくあることで心配ないとのことで,それ聞いてホッとして。それでグッタリきました。悲観しがちの親方は,もう引退宣告まで考えてたみたいですけど。

それにしても,三段目に自分の名前があって,なんだか不思議な感じです。先場所6番勝った瞬間はうれしかった実感がありましたけど,いざ上がると特に実感ってないもんですね。それよりも,こんなところで自分が勝てるのか,まったく自信がありません。序二段上位を知らないでここまできたので余計に。周りの名前を見ても,こんな人とやるんだ,って感じで,TVとかで知ってる名前があって。まあそこはうれしいですね。そんなわけで,けっして強気ではない力山です。勝ち越せたらいいな,くらいに思ってます。実際そうなったらミラクルですよ。

逆に,どうなってもいいって気分で行けるのは嬉しいです。身体も珍しく悪いところもないし,体重も90kgはキープしてるし,100%の状態でチャレンジャーとして挑めます。いつもみたいに,負けたらってことをまったく考えなくていいから,ただただ楽しみですよ。

だけど,初土俵の大阪からここまで4年かかりましたね。ちょうどキリがいい大阪で雪駄がはけたのも何かの縁ですね。今までは着物を着るのって苦痛でしかなかったんですけど,今は雪駄がはけるんで,逆にうれしくなりました。下駄のときみたいに階段に気をつけなきゃとか考えなくていいし,何よりあの音が格好いいし,とりあえず格好がつくでしょ。

相撲自体はまだ三段目だって意識はないし,港(剛士)とかとにあっという間に近づかれてヤバイし,ジャスパー(荒篤山)には追いついてきたけど,ま,あんまりそういうことは意識しないんだけど,言われて見ればそんな感じってとこっすかね。とりあえず今場所はいい場所です。

写真:力山

写真:こんなところに自分の四股名があるんですよ!うれしさ満面の力山。

このページの先頭へ

荒篤山(こうとくざん)

三段目西84枚目

今場所はヤばいっすよ。ヤばくないっすか? 自分,場所終わってから,ものすごい楽しみなこと[後日談]があるので,それを励みにして超がんばりますよ。それで勝ち越して,もとの番付に戻したいですね。

ただ,むっちゃ字書きました。こんなに字を書くことなんてないですよ。3時間くらいぶっ通しで,稽古より疲れますよ。稽古のほうが向いてるわ。

調整は順調,絶好調。ちょっと何かヘンなものでも食べたのか,理由はわからないんですけど,何回か腹を壊して点滴うったりとかあったんですけど,そんなの関係なく絶好調。部屋に三段目勢が増えてきて,リキさんとかと稽古もたくさんできますし。体重も132kgですよ。ヤばくないですか。3年前にここに来た時は,80kgだったんですよ。3年で人間1人分大きくなったんですよ。あの時は腕相撲で,吉田さん(突光力)に一瞬で負けたたのに,今やったら自分のほうが強いし。がははは。

大阪ですか? 大阪はヤバイでしょ。人がヤバイ。おもしろすぎ。いい人すぎ。めっちゃ楽しい。

最高の状態で,全力でがんばりますよ。でも一番一番ですね。港(剛士)も上がってきたし,三段目が増えたし,気持ちがいいですね。渡(大波)の時と同じで,たとえ下から抜かれても,ひっついていってできるだけ離されたくない気持ちはあります。さあ,場所後の楽しみを考えながらいい場所にしたいと思います。

写真:荒篤山

写真:付きっ切りの突光力に習いながら書類作成に取り組む荒篤山

このページの先頭へ

大波(おおなみ)

三段目西25枚目

やっと上位まで来ました。今場所はとりあえずまずは勝ち越さないと話にならないです。とにかくここまで来たからには落ちないように。ただ,どのくらいのレベルなのかがよくわからないから,なんとも言えないですね。

身体はよく動いてます。やっぱり港(弟の剛士)が入ったのは大きいです。自分でも稽古が完全に変わったと思います。気合が今までとまったく違う。今までサボってたわけじゃないですけど,異常に燃えますね。なので,稽古内容も激しくなるし。いい循環になってると思います。

昔,豊中に福島から初めて来たときのことなんですけど,タクシーに乗って「豊中駅まで」って言えばいいって言われてたんで,そうしたんです。そうしたら「兄ちゃん,寝ぼけたこと言うとったらアカンで。豊中駅言うてもぎょうさんあるねんで。どの豊中駅やねん。」って運転手さんに言われたんです。もう,自分震え上がりましたよ。関西弁自体怖いじゃないですか。それで「どの豊中駅やねん」とか言われて。それで部屋に電話して聞いたら「豊中駅は阪急豊中駅しかないよ」って言われたんで,運転手さんに「阪急豊中駅しかないみたいですけど・・」って言ったら今度はシカトですよ。ちょっとちょっと大阪ってどんだけおっかない街なんだよ,って半泣きになりました。今思えば,完全に意地悪されたんですよね。それがトラウマになってしまったんですけど,反対に豊中に来てから会う大阪の人は,おなじ関西弁でもおもしろすぎる人ばっかりで,逆にビックリです。

さあ今場所は,あわよくば幕下,心の隅にそれを夢見て,がんばります。 写真:大波

写真:熱唱してもそのやさしさがにじみ出てしまう大波。

このページの先頭へ

福轟力(ふくごうりき)

幕下東43枚目

今場所は全勝狙っていきます。ってくらい言っておいて,気持ち負けしないようにしないといけません。今場所は絶対に引かない。稽古場でもそれを気をつけてやってます。うまく場所でそれを出したいですね。

気づいたら自分ももう24歳になったので,そろそろ幕下上位に行きたいと思ってます。そのためにも大勝ちをねらいたいんですが,そうはいっても1番1番のつみあげなんですけどね。関取が26で上がったんで自分もそれを目指して。

先場所負け越して,何もしないんじゃ変わらないので,何かひとつでも拾って起き上がりたいんで,稽古量もトレーニング量もさらに増やしてみました。そのせいかどうかわからないんですけど,皆さんに一回り大きくなったんじゃないかって最近よく言ってもらいます。体重自体は140kg台後半でそんなに変わってないんですけど。

あとは結果だけですね。今年はまだ花粉症が出てないし,いい感じで場所に向かえます。

写真:福轟力

写真:荒汐部屋随一の稽古量の福轟力。三段目勢に積極的に胸を出し,序二段勢の稽古の時も四股,すり足,テッポウと常に動いている。そして弟弟子の相撲へのアドバイスも部屋頭の務め。

このページの先頭へ