荒汐部屋　大相撲

大相撲，荒汐部屋の日常をお届けします。師匠は元前頭・蒼国来。 [English guide to watching our morning practice]

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【連載】平成24年七月場所への意気込み

その8．荒獅子の意気込み

三段目西93枚目――とにかく三段目で勝ち越したい。

「行ったり来たりが続きますねぇ。この6場所で，序二段-三段目-序二段-三段目-序二段-三段目ですからねぇ。先々場所大阪の三段目は，初めて三番行けたんで，今回は四番行きたいね。って，俺いっつも同じようなこと言ってるな。三段目で勝ち越したいよ，ホントに。

8年もやってると，落ち着くところもそりゃ出てきますよ。場所に行っても，一番一番慌てたりしなくなったし，大事な勝負の一番ってなっても，気負わず自分の相撲が取れる。勝ちばかりにこだわってヘンな相撲をとったりしなくなってるしね。なのに，三段目に行くとどうにも勝ち越せない。ヘンだよねぇ。

勝負強いとは言われるんですよ。実際，自分でもわけわからないままに優勝までしてるし。もうだいぶ前になるけど・・・。あのときは不思議だったなぁ。なんでああいうふうに何もかもうまい具合にいくことって，もう来ないんだろう。序二段上位はキッチリ勝ち越し，三段目に行くと勝ち越せない，それが自分の相撲？，もうずっと同じで言うことがなくなってきたわ。今度，他の力士にでも聞いてみてください，荒獅子の相撲について。

ここでの稽古は，自分より上位陣が出稽古に行っちゃうから，ちょっとタイヘン。下のに全部自分が胸ださないとダメだから。ぶつかり稽古は受けるのもタイヘンなんですよ。さすがにこれだけ受けたらイヤでも疲れますよ。

今年はちゃんこ場にコンロを買ってもらったんで，料理がしやすくなりました。最近の普通の家庭用コンロって火災防止か何かわかんないけど温度調整機能がついてるじゃないですか。あんなのあったら自分らの料理できませんよ。揚げ物なんてベチョベチョになるし。一切何の機能もついてなくて，ライターで着火する，ただのこういう鋳物コンロがやっぱりイイですね。