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2007-01-21更新

平成19年 一月場所

暗く沈んだ打ち上げの会

14勝23敗に終わった,2007年初めの場所。打ち上げも,ぱーっと華やかに,という気分ではなく,反省一色の会となりました。あまりのふがいなさに,後援者の皆様から力士たちには厳しいお言葉も頂戴しました。自分たちがそこまで気にかけていてもらえているんだということを,こんな形ですが実感し,思い直すところもあったようです。

そんな会から,師匠荒汐による総括の模様を,またまた早川様の写真とリポートで,お届けします。

全体として

荒汐

皆様本日はお忙しい中お集まり頂き誠にありがとうございます。

今場所は4勝3敗が二人で,後は負け越しばかりと,成績が芳しくなく,更には,荒獅子が4日目の取り組みで痛めていた膝を怪我・・・靭帯を断裂してしまいました。1月25日から入院し,靭帯をつなぐ手術を施すことになります。医師の診断によりますと,3月場所・5月場所は全休,場所に復帰できるのは7月の名古屋場所になるだろうとのことです。番付外に落ちて,前相撲から再出発となります。本人が一番悔しい思いでしょうが,しっかりと気持ちを持って臨んでもらいたいと思います。

蒼国来

蒼国来

蒼国来は今場所,4番勝って,もう1番は行ってくれるだろうと思っておりましたら,いつも私が稽古場で「やっちゃだめだ」と言っている相撲で2番落としました。どうやったらあと1番・2番上乗せ出来るかが,今後の課題です。

森岡

森岡

森岡も4番勝って,もう1番いけると思ったのですが,結果は4番止まり。ただ森岡は膝の古傷という爆弾を抱えておりますので,稽古場で痛いと言われると無理にやれとは言えないところがあります。無理のないように怪我と付き合いながら,上を目指してもらいたいと思います。

赤井

赤井

赤井は・・・見ての通りの状態です。お医者さんからは3月初旬に,頭部を固定するために付けている装具(ハローリング)は取れるであろう,とのお話ですが,それまでに治っているかどうかは分からないとのことです。本人が一番つらいと思いますが,何とか気持ちだけはめげずに頑張って欲しいと思います。

大澤

大澤

大澤は体は出来ているのですが,四股・テッポウが出来ていません。彼の場合は私があれをやれ,これをやれと言っても,右を向いて,左を向くうちに忘れてしまいます。言われてことをやれるようになれば,すぐ三段目まで上がれると思います。

松峰之山

松峰之山

松峰之山は稽古場では良い所も出ているのですが,それがなかなか本場所で出せていません。また,自分の良い形になっても前に出れないところがあるので,ダラダラと相撲を取るのではなく,早い相撲を心がけてもらいたい。そのためにはまずは筋力をつけることが大切です。

五十嵐

五十嵐

五十嵐は場所前に肩を亜脱臼してしまい,稽古が全然出来ませんでした。肩の脱臼といえば,以前は千代の富士もそうでしたが,習慣性になってしまう場合もあります。ただ,千代の富士は厳しい筋力トレーニングで脱臼グセを乗り越えてきましたので,五十嵐も大横綱の自己管理という部分も見習ってもらいたいと思います。

今日はせっかく皆様に集まって頂いたのに景気の良い言葉が何一つ見つからなくて申し訳ございません。

とまあ,嘆きのオンパレードとなってしまいました。どうにも,ここ数場所,ずっと自己管理の問題,特に,相撲に対する熱心な研究・探求や,何か一つでも身に着けてやろうという執念,そういった稽古場で身体を動かす前提となるところが問題だと指摘されています。

とはいっても,やれ!考えろ!貪欲になれ!と言ったところで,人は変わりませんから,荒汐部屋としても,どうやってそういった気持ちを持たせるようにできるのか,策を講じていかねばなりません。力士たちも,そして部屋としても,その真価が問われる状況にあるのだと感じています。

最後に。。。静岡方面から,早くも暖かい春の風が吹いてきました。新しい芽吹きの季節ももうすぐですね。

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