荒汐部屋　大相撲

平成24年十一月場所への意気込み (2)

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• その1 ― 飛騨野，荒行志
• その2
  • 力山（序二段東60枚目）
  • 廣瀬（序二段東47枚目）
• その3 ― 寛龍，突光力
• その4 ― 荒獅子，荒篤山
• その5 ― 剛士，大波，福轟力

力山

序二段東60枚目

診断から言うと，今場所は絶対ダメだということです。ケガそのものは順調に治ってて，もう痛みはないんですけど・・・。それより精神的なほうが問題ですね。なんていうか，もう不安でいっぱいで・・・。またやっちゃったらどうしよう，って。何とかしなきゃいけない，でも今は何もできないって。

松葉づえしなくなってから，まず，ちゃんこ番とか洗濯番とかをやるようにして，日常の動きから始めていきました。とにかく全然動けなかったんで，体力が完全に落ちちゃって。まあ，ほんとうにリハビリですね。今は毎朝，歩くようにしています。

することがホントに何にもないんで，もう完全に休暇状態ですよ。退職後のおじいちゃんみたい。ゆったりした朝のひと時から始まって，日の出を見ながら散歩して，洗濯して，コーヒー淹れて，ほっと一息・・・。あんまりやることないから，こんなものまで作っちゃった。何してんだ？俺。

まわしもずっと着けてないから，もう着け方も忘れちゃったよ。どっちから巻くんだっけ？　だけど，気持ちだけはホント落とさないようにしないとね。でもさぁ，ふと考えてみたら，自分なんてたいしたことないな，って思うんです。だって，もっとずっと長い間稽古できないでいる人だっているんですよ。しかも自分は序ノ口からやり直せばいいんだし。そういう人のことを思うとね。このくらいなんの，って。

だけど，ちょっと完全に体力が落ちたから――ほら，もう身体もこんなに不健全な体型に・・・――もうここまで落ちると，ほんとどこかで気持ちを完全にキリっと入れ替えて，ゼロからやるしかないよね。東京に帰ってからだな。

廣瀬

序二段東47枚目

今場所前は，連日出稽古だったんですけど，いつもとは違う他の部屋の力士を相手にできて，刺激的でしたね。いい感じで来てますよ。

内海さん（荒獅子）の時計が毎朝5時に鳴るのでそれで起きて，坂を自転車で下って稽古場まで行くんですけど，去年みたいに寒くないんで，身体も動いて充実してます。

ちょっと三段目を前にして足踏みしてますけど，ここを破らないと先がないんで。技術的な課題も含めて，ここを乗り越えれば，前が開けますからね。

自分，ちょっとメンタルが弱いところがあるんです。そうしたら渡（わたる：大波）が，「励まし人形」をくれました。刀を押すと，りょうまくんが「クヨクヨしてたらいかんぜよ！」とか，励まし？のことばをかけてくれるんです。「心はいつも太平洋ぜよ」とか，まぁハッキリいってよく意味のわからないセリフがほとんどなんですけど，妙に勇気が出てきます。持ってきたら壊れそうだったので，東京で連打して勇気を貯金してきました。だから今場所は勇気百倍千倍ですよ。

今場所は，番付のことを考える意味もないし，自分の相撲にひたすら集中していきます。場所後は友達と会ってから帰るつもりなんで，気持ちよく締めたいですね。

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