荒汐部屋　大相撲

連載：平成28年一月場所を振り返って (2)

• その1：師匠・荒汐，蒼国来
• その2：大波，荒篤山，福轟力
• その3：剛士，廣瀬，常川，突光力
• その4：寛龍，飛騨野，力山，綿谷

大波（幕下西24：3勝4敗）

悔しいですね。前半は良くて，3勝1敗までいったのに。そこからの相撲が全然ダメです。やっぱり勝ち越しを意識した部分があったと思います。稽古場での相撲が取れなくなってしまって。これは前からの課題でもあるんすけど。どうやってリラックスして稽古場通りの相撲が取れるか。ここですね。

3勝3敗で迎えた最後の相撲はひたすら「リラックス・リラックス」と思って土俵に臨みました。でも結局立ち合いから一気に引っ張りこまれて，極め倒されてしまいました。ダメです。全然自分の相撲じゃないです。

親方にも言われた通り，自分ら幕下勢が自覚を持ってやらないといけないと思っています。今年はとにかく幕下上位を目指して，そして「自覚」という意味を更に強く意識して，稽古に励んでいきたいと思います。

荒篤山（幕下西43：3勝4敗）

あと一歩。あと一手。ほんと，あとちょっとが足りなかったと実感した場所です。

今場所は全体的に攻めることは出来てたんすよ。だから納得できてる部分もあるんすけど，でもやっぱり悔しい。中日の相撲なんかはこっちが攻めて攻めて攻めまくって，最後相手が苦し紛れにジャンプして叩いてきて，それでこっちがうしろ向いてしまったところを送り出れてしまいました。「あーやられた！」って。ほんと，あと一歩足が，あともう少し手が伸びてれば勝ててたのに。

でも今場所一番印象に残ってるのは自分のことより，関取の5連勝ですね。勝った時は花道で関取とグータッチするんすけど，これがホント自分のことのようにたまらなく嬉しい。「関取，このままいっちゃいましょうよ！」って気持ちでした。最高の5日間でした。

関取は負けた日でも，負けを引きずらないんですよね。切り替えが早い。そういうところ，自分も見習いたいと思っています。関取には稽古場でも「相手が嫌がる相撲を取れ」って，腕の使い方とか，いろいろと教えてもらっています。

大阪場所では相手が嫌がる相撲を取れるように，しっかり稽古していきたいと思います。

福轟力（幕下東48：3勝4敗）

なかなか思った通りにいかないっすね・・・。

今場所を振り返ってみると，引かれて負けたのが多くて，二番くらいは全然ついていけてない相撲がありました。要因ですか？う～ん，最近自分でも自分の相撲がよく分からなくなってきてるんすよね。

これは部屋以外の力士たちから言われたことなんすけど，「最近相撲に元気がなくなったな」って。前はもっと勢いがあった，みたいなことを言われました。一度じっくり最高位（幕下5枚目）まで行った時の相撲をDVDで観直して，良かった時の相撲を思い出したいと思います。相撲を変えようと思って頭でいく相撲に取り組んできましたけど，ひょっとしたらそれまでの良かった部分まで封印してしまったのかもしれない。ちょっとその辺り，一度整理して次に臨みたいです。

絶対このままでは終わりません。這い上がってみせます。

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