荒汐部屋 目次

[目次を飛ばして記事へ]

令和3年十一月場所を前に――オンラインインタビュー

奇跡的に新型コロナの感染拡大がおちつきつつある中ですが,万全の対策の上で2年ぶりの福岡での開催にこぎつけた令和3年十一月場所。今場所への意気込みを,おなじみ早川様によるオンラインインタビューでお届けします(写真は荒汐部屋撮影)。

なかなか地元にも帰りづらい日々が続きましたので,今回は「ホッとする地元の味」も聞いてみました。


若隆景(西前頭筆頭)

photo: そうですね,先場所は上位で9番でしたけど,悔しい場所でした。三役力士になかなか勝つ事が出来なかったですからね。あとやっぱり豊昇龍関との一番[公式YOUTUBE]は・・・悔しかったすね。

九州場所は一年納めの場所ですし,勝ち越してしっかり締めたいという思います。いつも通り,順調に準備も出来ています。

ホッとする地元の味は福島の郷土料理の「いかにんじん」[福島市による紹介]です。

このページの先頭へ

若元春(西十両筆頭)

photo:順調にきてますね。番付(十両筆頭)は意識せず,自分の出来る事をしっかり集中することだと思っています。

ホッとする地元の味はお母さんが作ってくれた鳥丼です。実家の「ちゃんこ・若葉山」[Facebookページ]のタレをかけて食べる,簡単ですけど特別な味です。

このページの先頭へ

荒篤山(西十両14枚目)

photo:番付運で再十両上がれましたけど,自分では最後の一番勝って上がりたかったですよね。先場所は嬉しさより悔しさの方が残った場所になりました。今場所は親方にも言われている通り,とにかく前に前に出る相撲を取りたいと思います。その一点を意識して稽古してきましたし。再十両ということで,前回の経験もありますから,あまり硬くならずに,自分の相撲を取り切ることに専念したいです。

ホッする地元の味はお母さんが作ってくれるフィリピン料理の「シニガン」[フィリピン観光省による紹介]です。実家に帰った時も作ってくれますし,部屋の方にも冷凍した状態で送ってくれます。ホッする味だし,頑張ろうという気持ちにさせてくれます。

このページの先頭へ

若隆元(幕下東28枚目)

photo:そうですね,先場所は場所一週間前の稽古で怪我をしてしまって,なんとか取れるかなと思って本場所に臨んだんですけど,初日の相撲で力を入れた時にまた同じ箇所を痛めてしまいました。そんな事もあって,良い形になっても力が出ない悔しい場所となってしまいました。場所後は怪我もだいぶ良くなってきて,稽古もしっかりできるようになってきましたので,先場所の悔しさを晴らしたいです。

九州場所の宿舎はコミュニティセンターを使わせてもらっていますので,卓球が出来たり,図書室とかあっていいですね。自分のコーヒーメーカーを東京から持ってきてるので,豆から挽いたコーヒーを飲みながら,本を読むのが癒しタイム。

ホッとする地元の味は桃です。おじいちゃん,おばあちゃんが桃農園をやってましたので。小さい頃桃の出荷を手伝ったことを思い出します。柔らかい桃も美味しいけど,自分はリンゴみたいに硬い桃が好きです。美味しいですよ。

このページの先頭へ

常川(三段目東30枚目:最高位)

photo:お陰様で最高位を更新することが出来ました。先場所は落ち着いて相撲取れたと思います。前に出る事を意識して。最後だけはやっぱり勝ちを意識してしまって引いてしまいましたが。最近自分は番付の近い丹治と稽古することが多いですけど,ぐんぐん力をつけているので,うかうかしてると丹治に抜かれてしまいそうです。自分は自分のペースでしっかり力をつけて上がっていきたいです。

ホッとする地元の味は富山の伝統料理「ます寿し」[富山ます寿司協同組合]です。

このページの先頭へ

丹治(三段目西32枚目:最高位)

photo:あと一歩。あと一番。

先場所は勝ち越すことは出来たんですけど,最後に勝って5勝出来なかったのが悔しいです。親方にも4番と5番では全然違うぞと言われました。自分でもそれは意識していて,土俵下で集中していたら,前の前の相撲で常川さんが五勝目・・・イイなぁ!この日は初めてBSにも映って,お客さんの拍手も全然違う。結果は当たっていなして,内掛けいったところをバランス崩して浴びせ倒されました。土俵際焦りすぎですね。ここが課題です。

稽古もイイ感じで来れていますので,あとは体温めてしっかり本場所を迎えたいですね。そして勝ち急がないで,土俵際,そしてあと1番を上乗せ出来るように頑張りたいです。

ホッとする地元の味は父が作ってくれた味噌チャーシュー麺です。子供の頃,お父さんがラーメン屋をやっていたので,その頃作ってくれた思い出の味です。

このページの先頭へ

寛龍(三段目東46枚目)

そうですね,気がつけば年数的は自分が部屋で一番の古株になりましたけど,本場所はいまだに緊張しますね。取組前に緊張をほぐす方法は色々試してみましたけど,最近は体をバリバリ掻きまくってます。バリバリ。

photo:ホッとする地元の味はおばあちゃんのチャーハンです。自分おばあちゃん子なんで,子供の頃から一人で電車に乗っておばあちゃんに会いに行ってました。その時おばあちゃんが作ってくれたチャーハンが思い出の味です。

それから実家に帰った時は,この犬に癒されています。

このページの先頭へ

飛弾野(序二段東10枚目)

「崖っぷち」「クリフハンガー」

或いは「源頼朝」「徳川家康」・・・と言っても,「天下人」という意味ではなくて,源頼朝は蛭ケ小島で流人生活を送っていた時代。徳川家康は長い人質生活を送っていた不遇の時代。

・・・平たく言えば,現在サイアクです。

今年に入って負け越し続き。ここ数年は悪くても二場所負け越しの後に勝ち越せていたんですが,まさかここまで負け越しが続くとは・・・。

先場所前に「西郷隆盛の華麗なる復活を目指します」と申しましたが,このままでは明治維新を成し遂げる前に西南戦争に突入して城山まで追い詰められてしまいます。なんとかせねば,なんとか。

ホッとする地元の味は富山の名物グルメ「氷見(ひみ)うどん」[氷見市観光協会]です。

このページの先頭へ

廣瀬(序二段東62枚目)

九州に到着してから,まずは荷物を整理して,土俵を作ってという作業があって,土俵が乾くまでしばらく使えないので,空いているところで筋力トレーニングしています。寒くなってきていますので,体を冷やさないように意識しながらやっています。

photo:場所後に雪駄を新調しました。この雪駄,自分気に入ってるんですけど,スニーカーみたいな履き心地なんですよ。クラウドファンディングで立ち上げた新しい会社が作っているんですけど,一般の人にも雪駄を履いてもらいやすいようにという事で,クッションが入ってるんですよね。膝とかにも負担が少なくて良いですね。

ホッとする地元の味は徳島のソウルフード「フィッシュカツ」[徳島県観光協会]です。

このページの先頭へ

綿谷(序二段西43枚目)

photo:良い準備が出来てると思います。これまで自分,場所前に体重が減ってる事が多かったんですが,今場所は体重が減らずに,むしろ増えて場所前を迎えることが出来ました。若元春関から「お前は稽古は頑張ってるけど,食べる量が少ないから,毎食どんぶり2杯は食べるように」と言われて,意識してどんぶり2杯食べるようにしてきました。お陰で体重も落ちずに来れたんだと思います。はい,稽古の合間にちゃんと高校の勉強も頑張っています。

ホッとする地元の味はお父さんが作ってくれる雑煮です。

このページの先頭へ

蒼乃駿(序ノ口西3枚目:最高位)

photo:先場所は頭を下げすぎて引かれて負けてしまった相撲が何番かありました。逆に下から上に押して行って勝てた相撲もありましたので,こういう相撲を取っていければ勝てると思いましたので,続けていけたらと思っています。今も稽古はぶつかりだけですけど,まずはしっかり押せる力を身につけたいと思います。

髷も結えて,「力士になったなぁ」と実感しています。でもまだまだ浴衣の着方とか力士として身につけないといけないことがたくさんありますので,その辺りもしっかり勉強していきたいと思います。

ホッとする地元の味はお母さんの「チキン南蛮」です。

このページの先頭へ