荒汐部屋 目次

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令和3年を振り返って

新年初の本場所を迎えるにあたって,まずは昨年度を総ざらえ。荒汐部屋勢に「令和3年を振り返って」を聞き,新年への意気込みを聞きました。今回の共通質問は「令和3年にタイトルをつけるなら?」。(インタビューは昨年中,番付発表後に行われたものですこと,ご了承くださいませ。)


若隆景

令和3年のタイトル:三役昇進 ~定着目指して~

photo: そうですね,今年は一つの目標としていた三役にも昇進できましたし,一年を通じて幕内上位にいられた事は良い経験になりました。

(九州場所では2勝7敗から6連勝で勝ち越し)前半,後半で何かを変えた訳ではありません。一日一番自分の相撲に集中した結果です。

この一年の経験で得たもの,そして課題は来年に引き続き取り組んでいき,三役定着を目指してやっていきたいと思います。

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若元春

令和3年のタイトル:一歩一歩着実に進んだ一年

photo:ありがとうございます。お陰様で,幕内昇進を果たすことができました。

九州場所では結果的に11勝4敗。ジャスパーさん(荒篤山)が十両優勝も期待されていた中で,気がつけば自分も同じ成績。これくらいの存在感が自分には丁度いいっすよ。自分三人兄弟の真ん中ですから(笑)。弟(若隆景)が部屋頭としてグイグイ引っ張って行ってくれたことで,追う立場で臨んでこられた事も自分には良かったと思います。

この一年は体重も増えた事もあって,ゆっくりですが着実に前進できたと思います。大勝ちしての昇進だけに次の場所への不安はありますが(苦笑),三役にも上がった弟を追い越せるように頑張っていきたいです。

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荒篤山

令和3年のタイトル:12年で掴んだ新十両

photo:そうですね,今年は何と言っても目標にしていた十両昇進を12年かけて果たすことができましたから,それにつきますね。そして一年納めの九州場所も11勝という好成績で終わることができましたから,本当に良い一年になりました。

九州場所は新十両の経験がありましたから,気持ちの面で全然違いましたね。新十両の時は土俵入りやら何やら新しいことばかりで緊張しまくっていましたが,二場所目ということで,その緊張感を集中力に変えることができたと思います。十両優勝の意識?それが周りがスゴく言ってくるんすよね。付け人とかは気を使ってくれて何も言いませんけど,周りの関取集が(笑)。プレッシャーがかかる中で,どれだけ自分を信じて楽しむ事ができるか。全て良い経験になりました。

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若隆元

令和3年のタイトル:増量の一年! 上を目指して! 男は30から!

photo:そうですね,まず今年は体重が一気に増えましたね。はい,それを目標に食べることを意識してきた結果でもあると思います。あと,変わった点で言えば,気持ちの持ち方ですね。

今年の一月場所はコロナ感染で休場スタート。三月場所はやっぱり体が軽くて2勝5敗。五月,七月と5勝,5勝で幕下上位に来ましたけど,九月場所前に怪我。実はその場所,親方から言われたことが印象に残ってるんすよ。「怪我したのは仕方ない。今場所は勝つことより,周りをよく観察しろ。緊張してガチガチの力士もいれば,気楽に取ってる力士もいる。それがどう相撲に影響してるか。そんな力士達を観察して,自分はどうすべきなのか考えなさい。」そんな親方の一言で気持ちが変わって,見方が変わった気がします。お陰で九州場所は落ち着いて取れた気がします。

早いもので来年30歳になります。男は30からです!

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丹治

令和3年のタイトル:ホップ・ステップ・幕下へ

photo:そうですね,順調にきてると思います。自分はあまり本場所で緊張することもありませんし,ゲン担ぎとかする方でもないんですけど,このままでいいんじゃないかなって思っています。あとはやっぱり土俵際の詰めですね。九州場所も勝ち越しがかかった相撲で自分のミスで土俵際やられてしまったのが悔しいです。

ずっと体重が増えてきた感じなんですけど,名古屋辺りから125キロ位で変わってないんですよ。親方には「130キロくらいまでは増えてもいい」と言われているので,食べる方も意識的に頑張っています。来年は幕下昇進が目標ですけど,まだまだ幕下上位の大波さん(若隆元)辺りには全然歯が立たなくて胸を借りてる感じです。でも来年の今頃にはもっと成長してる自分でいたいですね!

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常川

令和3年のタイトル:怪我は多いが番付は少しずつ上へ

photo:そうですね,今年は着々と番付を上げて最高位を更新することができましたので,全体的には良い年だったと思います。ただ怪我が多くて・・・ちょっと怪我との闘いになってきていますね。九州場所は本場所中に極められた結果今まで痛めたことない箇所を痛めてしまったりして,成績的にも不本意な場所になってしまいました。

稽古場ではひたすら立ち合いを磨くことだけに集中しています。自分は不器用なので四つに組んでカッコ良く投げ技で勝つ・・・みたいな相撲は取れませんし。不器用な人間は不器用なりに愚直に少しずつ前進していきます。

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寛龍

令和3年のタイトル:三吉,モル,ムギとの別れで心寂しい一年

photo:今年は去年と違って地方場所にも行くことができましたけど,以前と違って犬の散歩がなかったので,寂しい一年となりました。

九州場所では場所の後半に少しだけ外出ができるようになったので,その時近くのショッピングモールに行って,ペットショップで動物を眺めながら,三吉,モルやムギのことを思い出していました。

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廣瀬

令和3年のタイトル:減量,停滞,そして伝説へ

photo:九州場所は番付も下がったし,勝ち越しはできるかなと思って初日迎えたら,立ち合いから相手にぶっ飛ばされて,「何でこの番付でこんなに強いの?!」って驚いてたら,案の定相手は序二段優勝しました。その後に自分4連勝したんですけど,その中で立ち合いを変えてみたらいい感じだったので続けてみました。本場所中にふと気づくことってあるんですよね。

今年の初めは順調に減量していたんすけど,名古屋で付け人につくようになってから晩飯が美味しくって・・・付け人につくと動いてるし気も使うしでついつい晩飯をたくさん食べちゃうんすよね。名古屋場所前と後で7キロ余裕のリバウンド(苦笑)。そして来年は伝説を作る年です!

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綿谷

令和3年のタイトル:三段目に向けて飯稽古

photo:そうですね,まずは体を大きくしないといけないので,意識的にたくさん食べるようにしています。兄弟子から「稽古はしてるのに,食べないから体重が増えない。毎食ご飯どんぶり二杯食べるように」と言われていますので,それをノルマに食べるようにしています。

九州場所は3勝3敗までいったんですけど,最後の相撲で「勝ちたい勝ちたい」という気持ちが強すぎて,立ち合いからそればっかり考えて逆に全然固まってしまって,結果的に起こされて一気に持っていかれました。

内海マネージャー:「気持ち!気持ち!優柔不断!自分の相撲を取ることだけを考えれば良いのに,立ち合いから引っ張り込んで,それではまるで横綱相撲!」

綿谷:「…っていうか,内海さん自分の相撲見たんすか?」

内海:「いや,見てない。」

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飛弾野

令和3年のタイトル:ひだの,奈落の底に落ちる

photo:奈落の底・・・。これ以上,下がる場所があるんでしょうか?今年はコロナで始まり,その後4場所連続負け越し・・・。年間勝ち越し皆無の一年なんてゴメンだ!と気合い入れて稽古していた九州場所前の稽古中に骨折。直後は「折れていても(本場所に)出る!」と思っていたんですけど,九州の病院で改めてドクターストップがかかり,流石に出場断念。他の力士の相撲を見る余裕もなく,ひたすらちゃんこの準備に専念することで相撲を考えてないようにしていました。

「西郷さんの華麗なる復活!」とか言っていましたけど,西郷さん城山まで追い詰められてるんでは・・・いやいや!そんなことはありません。ここまで落ちたら,来年は登り坂しか道はありません!

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蒼乃駿

令和3年のタイトル:近くて遠い勝ち越しへの道

photo:初めての九州場所ではちゃんこが美味しかったです。差し入れで頂いた鳥刺しとか,魚の差し入れでお刺身や水炊きちゃんこも美味しかったです。

今年は入門してきて,勉強することばかりの一年でした。稽古場ではまだぶつかりと四股,腰割りと基礎的な稽古しかしていませんけど,親方から「下半身がしっかりしてきた」と言ってもらえました。九州場所では以前のように電車道で負けることは無くなったんですけど,逆に土俵で粘って土俵下に叩きつけられたりして,周りから「見ていて怪我しそうで怖い」と言われました。はい,勉強です。年明けの一月くらいから相撲の稽古も始められるようです。

まだ勝ち越していないので,来年は勝ち越すことが何よりの目標です。

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