(財)日本相撲協会 巡業部では,地方巡業の勧進元(主催者)を募集しております。
なんとなく巡業の「勧進元」と聞くと,古くから相撲界とつながりがある,とか,部屋や力士の後援会の重鎮である,とかといった,相撲にまつわる特別な関係のある方がされるもののような印象がありますが,実は,原則として法人・個人を問わず,どなたでも勧進元になっていただけます(当然ですが,あらゆる反社会的勢力に関する方にはなっていただけません)。
荒汐部屋から出た初の関取,蒼国来の故郷,内モンゴルでの相撲(ブフ)といえば,ナーダムやオボーのお祭りでの相撲大会が思い浮かびます。草原を賭ける競馬とともに,相撲はお祭りの花形です。各地方でのそうしたお祭りは,その地で何かを成し遂げた人を中心に開催されるそうです。「俺はやったぜ,お前はやったぜ,みんなでこの天この地を祝おうぜ!」と。
思い返せば,日本の相撲もそんな役割があったのではないでしょうか。この街を創ってきた長老の皆さんを相撲で祝って楽しんでもらおうじゃないか,とか,力士に四股を踏ませて来年も豊作であるよう願おうよ,とか,みんなの願いだった安全に遊べる公園ができたから相撲でこけら落としといこうじゃないの,などなど,日々の生活の節目に,バーンとでっかいお相撲さんをたくさん連れて来てワーッとやる,というような。
巡業は,大相撲がそうした各地の方々と直接お目にかかれる貴重な機会。ふんどし一つで日本中の土を踏みしめてまわる力士によってこそ,本場所の意義・雰囲気が出てくるものと思っております。ぜひ機会がございましたら,大相撲一行をお呼びいただければ幸甚にございます。
ただ,いくら機会がありましても,ぶっちゃけてしまえば,開催に必要な人的・経済的コストが必要となります。現在の巡業は,いわゆる「売り興行」で,日本相撲協会は勧進元さまに興行権(つまり,力士らに相撲を取らせる権利)を販売し,あとは勧進元さまにお任せする,という形式です。現在のところ,勧進元さまで準備いただくコストは,以下のとおりとなっております(いずれもあくまでもおおよその目安:税別)。
あとは,売り興行ですので,会場のサイズ・キップの価格・広告や出店の出店料など,自由な形で興行を行っていただき,それらの収入はすべて勧進元さまの収入となる形になります。
日本相撲協会員が一丸となって協力いたしますので,巡業勧進元のご検討をどうぞよろしくお願いいたします。