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2008-12-25更新

十一月場所&平成20年を振り返って

“Happy Holiday!”,と街は年末の雰囲気で賑やかしく慌しいものの,なかなか冬らしい寒さがやって参りませんこの頃。荒汐部屋勢は,師走恒例の各所餅つき大会に参じながら,黙々と稽古を続ける毎日です。そんな彼らに,九州場所ならびに本年を振り返っての感想を聞いてみました。

今年を振り返る,といっても,東京で本場所,稽古して地方場所,稽古して本場所,を繰り返していたら6サイクルで1年は終わってしまい,あれ?もう大晦日?というのが実感するところでして,振り返るほどの日をすごした気がしない様子です。

一気に番付を上げたり,華々しく勝ちまくるほど強くなったり,一目で感じるそうした劇的な展開はなかなかありません(除く:今年の荒獅子)が,よくよく見れば,日々の稽古だけでなく,内面的にもさまざまな葛藤を乗り越えるなどして,何らかの成長を遂げた各人の一年でした,と信じたいのですがどうでしょうか。

蒼国来 ― 落ち込んでいる間はない

蒼国来今の私に言えることはありません。。。

(写真:今年の結果を見返して考え込む蒼国来)

2008年:19勝23敗(3勝ち越し)

勘弁してください。。。

(ということなので,勘弁してやってください。)

赤井 ― 三度頚椎骨折の悪夢

赤井その瞬間は「あ,これで終わったな。」って思ったっす。もうダメだ,と。っていうか,とにかく痛くて。歩けないほどでした。緊急で診てもらったら,ハローベストを着けなきゃならない,って言われて,もうそこで絶望しました。これで相撲ともお別れだなぁって。

その後で,しっかり診てもらったら,神経の痺れが出にくいところだからあまり心配しなくも良いって言ってもらったんで,少しほっとしました。それから東京で主治医の先生に検査してもらって,治療方針を一緒に考えましょう,ってなってからは,まだ相撲もできるってわかったんで,やり直そうと気持ちを切り替えました。

ただ,もう頭にボルトをつけて,っていうのはできない。ムリっすよ,もう。なので,今はカラーで固定して治るのを待ってます。

こうなってみると,自分にも問題があって,前回までの骨折で,もう頭から当たる相撲は取らないんだから首はどうでもいいや,みたいな考えになってました。でも,考えてみれば,首が弱いからこういうことになったんですから,きちんと集中的に首を鍛えておくべきだったんです。なんで,今回は,しっかり治すだけじゃなくて,もうこんなことにならないように,徹底的に首の周りや首を鍛えようと思います。もう次は無いですから。背水の陣です。

(写真:カラーが痛々しい赤井)

2008年:22勝14敗(4勝ち越し)

今年は,ついに念願の幕下まで上がってきて,昇り調子だっただけに,そんなときに休場っていうのは痛かったっすね。幕下で取ってみたかったです。治るまで3ヶ月くらいかかる予定なので,今は,じっくりしっかり治すことだけ考えています。

荒獅子 ― 初の三段目土俵

荒獅子とにもかくにも,いろんな意味で,ホントいい勉強になった場所でした。

相撲の旨さが全く違う。旨さだけじゃない。あたりの強さから,何から,何もかもが違う。初めて体験する世界でした。

だけど,初日いきなりの白星には自分でもビックリしましたねぇ。始まる前は,頭の中は「ひょっとすると全敗するんじゃないだろうか」ってことばかりだったので。おかげでかなりホッとすることができました。同時に,あとは思いっきりやるだけだ,って気になることができたっす。特に1勝3敗と追い込まれてあたった人(肥後ノ龍)が,大きい人で,しかも同期で,負けたこともあったんで,これはもう思いっきり当たっていくしかない,ダメでもともとよ,という気持ちで取って勝てたのは良かったです。

とはいえ,やっぱり,序二段に戻るのは寂しいですね。

(写真:何かのポーズで応えようとしているが,何がしたいのかよくわからない荒獅子)

2008年:22勝20敗(1優勝,3勝ち越し)

今年は序二段優勝というすごい経験をしたことが一番。だけど,最高位(序二段55)で迎えた名古屋で3番も勝てたのが,自分としては結構嬉しかったことです。これがちょっと自信になったかな。

五十嵐 ― 自転車にあまり乗れない,って?

五十嵐5番狙えたんですけど,最後余裕こいてたら,クニャンってなっちゃって,膝がなんかクニャンってなっちゃって負けました。寒い日は,少なかったんですけれど,最後のほう少し寒かったので,ちょっと。九州は外ですから,稽古場が。

そんなことより,手持ちのお金がぜんぜんなくて,この分だと,帰省は自転車ですることになりそうです。最近ちょっと太ったので,以前ほど自転車に乗れなくなってしまって,ちょっと残念です。

(写真:生ものはあまり触りたくない五十嵐)

2008年:18勝24敗(3勝ち越し)

今年は名前がコロコロ変わったり,なんだかんだありましたが,あれもこれもいい思い出です。なんだかあっという間でした。

日の光 ― 後悔をバネに

日の光序ノ口だったんで,もう少し勝てるかと思ってました。地位は関係なく,勝ち越しも,5勝も,厳しいものですね。九州は川口(寛龍)が階段から落ちたことが一番の思い出です。大事にならなかったから良かったんですけど。宿舎に二階に上る階段があって,そこからゴロゴロと派手に転げ落ちたんです。階段の下はガラス戸なんです。すわ一大事か,と思いましたが,ちょうどその前に箱が置いてあったので,それで受け止められてガラスに突っ込まずに済みました。あやうく一大惨事になるところでした。

福岡場所後は,恒例の帰省なんですけど,妹弟の身長がずいぶん大きくなっていてビックリしました。自分は中学の時からぜんぜん伸びていないので,うらやましいです。愛媛では,母と飲み歩いてました。

(写真:自分ら,やけに楽しそうにするねぇ・・・と佇む,日の光)

2008:19勝23敗(2勝ち越し)

今年は怪我もなく,平穏にすぎた1年でした。

それにしても思い出してしまうのは九月場所の最後の取り組みです。3連敗3連勝で迎えた一番,思いっきりあたって押して行ったところで,見事にはたかれて負け越し。自分の足がもう少しでも出ていれば,と後悔が残ります。

力山 ― 飛びこそしなかったものの

力山本場諸にも,地方場所にも慣れてきました。こうして星取表を見直してみると,前に出てませんね。とりあえず今場所は「飛ばない」っていう目標は達成したんですが,代わりにと言っては何ですが,猫だましを一番やってしまいました。そんな感じなんで,自分では四連勝っていうのは奇跡じゃないかと思いました。良かったのは押し込まれても冷静でいられたところじゃないかなぁ。土俵際でも慌てることが無かったです。ただ,3連敗ですから。運も悪かったな。幕下の人と当たったりして。無理っすよ。幕下って,そんな。

(写真:稽古後というより,子供のお風呂あがりのような感じがする力山)

2008:13勝15敗(2勝ち越し)

今年は何だか勝ったり負けたりが激しい一年でしたね。でも,まさか自分が勝ち越せるとは,本気では思っていなかったので,こうして2回も勝ち越せたことは嬉しかったです。反省点は,立ち会いの変化が多すぎたことです。

寛龍 ― 体を大切に

寛龍勝ち越すと嬉しいですね。よかったです。とりあえず勝ちたいです。

階段から落ちた[日の光のコメント参照]こともひどいんですけど(稽古も休みました。痛くて。),もうひとつひどいことが。。。おなかが空いていたので,つい,ハンバーガーを9個食べてしまいました。そうしたら,気持ち悪くなってしまって。稽古も休みました。気持ち悪くて。(五十嵐:はぁ?俺,高校の時,ハンバーガー10個とチーズバーガー10個食べたけど,大丈夫だったよ。)あ,でも,いろいろ気をつけようと思います。

そうだ,福岡で驚かされたんです。相撲終わったら,親方に「実は,今日,お父さんがお見えだったんだ」って突然言われてビックリ。観てる,って言うと僕が緊張するんじゃないかってことで,内緒にしてくれてたそうです。たまたま勝ってて良かったです。

(写真:五十嵐との不思議トーク中の寛龍。)

2008:12勝16敗(2勝ち越し)

課題は股割りですかね。もう少しだったんですけど,ムリにやろうとして痛くなったので,またやり直しです。痛いとできないですよ。

一年を振り返って,そうですね,えっと,とにかく疲れました。暮らしも疲れました。稽古も疲れました。力士って大変ですね。

大澤 ― 落ち着きのでてきた

大澤だめですね。今までは運だけで勝ってたようなもんなんです。運がないと勝てない。実力です。東京も暖かかったですが,九州も千秋楽前以外は暖かかったんでよかった。本当に,屋外の稽古場って,きついんですよ。ハンパなく寒くて。

(写真:北海道からの新巻鮭を切りながら,故郷を思い出す大澤)

2008年:19勝23敗(2勝ち越し)

今年は最悪の一年です。厄年だけに。勝てない。稲荷神社で厄除けしてもらったんですけど。。。勝てない。厄のせいにでもするしかないでしょう。

落ち着いた?そうですか?でも,確かにいろいろ客観的に見られるようになったような気はします。以前までだったら,内海さん(荒獅子)が騒いでたら自分も一緒になって騒いでたりしてたんですが,今は「内海さん,元気だな」って思うようになりました。でも今は,そんなことどうでもいいです。とにかく勝ちたいです。

鴜洲(しじま) ― 一大決心

鴜洲ちょっとは太りました。まだ硬いんですけど,股割りもできるようになってきました。ちょっと風邪をひいてしまいましたが,とりあえず問題なくやってます。

2008年:入門(前相撲1勝1敗)

今年はとにかく,一大決心をして,憧れだった相撲界に入門したということが全てです。以前からの知り合いも,家族も,みんな応援してくれるので,心強いです。入門できたということが大きすぎて,他には特に印象に残っていることとかはありません。番付にも名前が載って,いよいよだなという気分になってます。

(写真:ふっくらして顔が変わってきた鴜洲)

式守一輝 ― いえないことばかり

式守一輝自分の場合,いつも同じなんですけど,特に話せることとか,あまり無いんですよね。力士は一番一番の勝負に賭けるところがありますから,話すこともあるんでしょうけれど,自分は行司なんで,もうすこし連続的な感じで。今回は,決定戦を裁くとかいった特別なこともなかったですし。

ヘンな話はいろいろあるんですけれど,お話するほどのことではないですし。。。

ただ,非常に恥ずかしい話なんですが,九州では,ちょっとというか,かなり反省することがあって。。。というのも,かなり飲み過ぎたことがあって。猛省しております。。。あ,どうしよう,巡業だったらお話できることもあるんですけれど,仕事の時間なんで,これで失礼します。すみません。

(写真:おもしろい話ができないので,と,面白い写真で応える式守一輝)

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