荒汐部屋

平成21年　五月場所（両国国技館）

各力士の状態報告 ― 3番終えて

毎場所本場所，直前インタビューが恒例でしたが，始まる前なら何とでも言える・始まってしまったら言いたいようには言えない，ということでいつもよりちょっと厳しい3番終えてのインタビューをすることに。その途端にどうでしょう，なかなか好成績で3番終えてくる荒汐部屋勢力士たち。部屋全体で5割5分を超えての荒汐からのスペシャルプレゼントさえちらついてきたようです。

蒼国来　（幕下　東6枚目）

2勝1敗

深尾との一番見てくれましたか？いやぁ～力が入ったなぁ。先場所何一つさせてもらえずに負けたんで，悔しくて悔しくて。今場所当たったら，何が何でも勝ってやるってずっと思ってたんです。頭つけて前まわし取って，形になったんで，「よし，全身全霊の力で寄るぞ」って力をためて一気に出ました。それにしても190kgは重いですね。バスケで身体をほぐしてきました。ふぅ～きもちいぃい。

荒獅子　（序二段　東71枚目）

3勝

あと1勝しないことには何とも言えませんね。180kgの三段目まで行った兄弟子の大子錦さんに勝ったのは気持ちよかったです。あ，俺も三段目まで行ったのか。まぁそれはいいとして，すごくデカくて，手が届かないんですよ。刺そうにも捉まえようにも，大きすぎてバンザイになっちゃう。おなかがパンパンで，まるでベッドみたいで，この上ならぐっすり眠れるんじゃないか，とさえ思いましたよ。

そんなことより浅草の三社祭がいよいよ始まります。場所があるんで，みこしのプラモデル（4代目）を担いでソイヤソイヤとやっときます。（写真：今日はかき揚げだ。皆の食べる量が増えつつある今日この頃，ちゃんこ長としてやりがいを感じる。）

大澤　（序二段　西104枚目）

3勝

3連勝といえば4連勝のあと全敗した去年の5月場所を思い出します。こ，こわい。今場所は，調子がいいとか言うわけじゃなくって，本当にたまたまめぐり合わせが良くて連勝してるだけって感じなんです。たとえば高校相撲出身の人が自分，苦手なんですけど，今場所はなぜか当たってないし。本当にめぐり合わせ。でも，4番相撲は，五十嵐と吉田（鴜洲）がヤラレタ相手なんで，自分がカタキをうってきます。お前たち，俺に任せとけ！この肉のように食いちぎってやる！！　（鴜洲「敵討ちじゃなくて返り討ちにならないで下さいよ」）

力山　（序二段　西107枚目）

2勝1敗

とりあえず白星先行したけど，内容がよくない。立ち合い，変化してばっか。もうクセになりつつある。本場所で立ち会い飛ぶのが。だから勝っても，あーあ，って印象。ま，いっか，勝ったんだし，って思いなおすんすけど。とりあえず，気持ちだけは前へ前へ行ってるんで，次こそは思いっきり当たれたらいいっすね。着物が派手？赤いだけっすよ。（写真：大澤に負けじと，骨にしゃぶりつく力山）

鴜洲　（序二段　東109枚目）

2勝1敗

おかげさんで髷を結いました。今日はボサボサでスミマセン。感想ですか，ついに結えたな，って感じですね。いや，ついにっていうのは，入門して間もないんですけど，昔から力士になりたかったんで，そういう意味でようやく今結えたってことで。

本場所は初日，同期の彦坂に負けたのが悔しいです。完敗でした。先場所は勝ったんで余計に。彦坂は自分が上がっても下がっても，番付の近くにいるんでいつも当たりますね。大澤さんが敵を討ってくれるってことなんで，大澤さんよろしくお願いします。あとは，このまま連勝して勝ち越したいです。

五十嵐　（序二段　東110枚目）

2勝1敗

イライラしてます。イライラ。ずっと先場所から，黒白黒白黒白黒白。ぱっと連勝したいし，むしろもう負けるなら負けるで絶望するくらい負けたいです。黒白黒白だと結局最後の一番に賭けることになるんで精神的にもシンドイですよ。くろしろくろしろ，って苦労しろ，ってことなんですか？

調子は良くないです。小さいケガのせいで，思いっきり稽古できなかったんで。できるだけのことはやってたかも知れませんけど，やっぱり思いっきりぶつかる稽古をこなさないと，調子が出ないですね。（写真：黙々と玉子焼きを綺麗にクルクル料理する五十嵐）

日の光　（序二段　東117枚目）

2勝1敗

いつもより元気です。どうしてか？　エンさん（蒼国来）に毎晩ついて行ってるからです。何しに？　いや特に。ただ，あれこれ話を聞いてもらったり，イメージトレーニングをしたり，二人で「勝つ」ってことについて考えてます。なんとなく，それでいつもよりは元気な気がします。勝ちたいですね。（写真：五十嵐が焼いた玉子焼きをピヨピヨと頬張る日の光）

寛龍　（序二段　東123枚目）

-勝3敗

あ，はい。気分は前向きなんですが。勝てないなぁ。身体は元気です。あ，はい。（言葉少なな寛龍でした。）（写真：悔しさを肉にぶつける寛龍）

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