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2009-07-11更新

小林央弥(こばやし・ひろや),入門

2009年夏,荒汐部屋に12人目の弟子がやってまいりました。

写真:小林彼の名は,小林央弥(こばやし・ひろや)。1987年3月23日,東京三鷹市生まれの22歳,174cm・89kgの青年です。

力士らしからぬおとなしさが印象的な小林ですが,いったん土俵に立つと,ご覧の方から「スゴイ四股だ」とのお声もかけていただくほどの重厚感があります。いったいどんな練習をこれまでしてきたのか,などなど聞いてみました。

Q&A

Q: 22歳と比較的遅い入門ですが,入門前は何をされていましたか。

入門前は,高校を卒業してすぐ警備会社に入社して,2月まで勤めてました。どうして選んだのかですか? ちょっと立って笛吹いてたらいいんだから,とりあえずラクそうだなぁ,と思って選びました。そうしたら実際は全然楽じゃなくて,むしろツラかったです。立つとなるとちょっとじゃなくてとんでもない時間立たなきゃいけないし,勤務シフトも30時間とかあるし,事故や事件のおきないように気も使うし。

Q: それで辛くなって辞めた,と?

写真:小林いや,そうじゃなくて,力士になろうと思いついたので,仕事を辞めました。なぜって,力士はまず衣食住が与えられてる上に,好きなだけ食べられて,減量もしなくていいし,しかも強くなったらガッポリ稼げるそうじゃないですか。警備は,昇給が緩やだし,しかも仕事以外にも,あれこれ昇進のための資格を取るために勉強しなきゃならなかったんで,身体一つで稼げる力士って最高じゃないかと思いました。(写真上:とりあえず寛龍を手伝ってみる小林)

それで,とりあえず仕事を辞めて,まずは相撲部屋でも調べようかなと思って,インターネットで「相撲 入門」って検索したら,荒汐部屋のホームページが最初に出たんで,まぁここでいいやって決めました。

Q: ただそれだけで入門してしまったんですか

一応,朝こっそり部屋まで来て,稽古の様子を外から覗いていました。別に見たから気持ちが変わるとかは何もなかったんで,入門をお願いしたら,まずは体験入門してみなさいって言われたんで,体験入門しました。ただ,稽古見て,ご飯食べて,みなさんと寝ただけなんですけど。

Q: 実際に寝泊りした印象は

写真:小林明るい感じだな,ってことですかね。なんかもっとこう閉鎖的な感じなのかと思ってたので。え,具体的に明るい感じがしたことは何かですか? あ,すみません,適当に思いつきでしゃべったんで,ないです。本当は,特になにも感じませんでした。(写真右:とりあえず寛龍の仕事を見てみる小林)

Q: じゃあ,昔から相撲に親しんでたとか,相撲への思いはあったんですか?

ありません。相撲の経験も全くありません。 相撲以外のスポーツですか? 中学の時に2年だけ剣道をやってました。といっても,なんとなく成り行きではじめた部活なんで,3年になるときになんとなく辞めました。

Q: 高校でもスポーツをやっていたわけではないんですか

写真:小林やってません。農業関係の高校に行ってました。測量士になりたかったんです。だってちょっと測ってりゃいいみたいだからラクそうですよね。そうしたら実際は,これも頭使って大量に勉強しなきゃならなくて,結局しんどかったんで,この道はあきらめて,とりあえず高卒資格のためだけに卒業した感じです。(写真上:土俵に立つと顔つきが変わる小林)

Q: それにしては見事な四股をふみますね

写真:小林そうなんですか。身体は柔らかいらしいです。会社辞めてから柔軟体操だけは家でやってました。稽古はまだほとんどやってないので,特に感想はないです。

Q: 新弟子検査を受けていよいよヤルぞという気になったところですね。

いや特にそういうことは。検査はとにかく怖い感じだったとしか。親方や記者の人かな,なんだかたくさんの人に囲まれてる中にいると怖いですよ。

Q: じ,じゃあ,まあとにかく力士になるということで,抱負をひとこと

控えめに謙虚にいこうと思います。よろしくお願いします。

と,なんだかテキトーな感じの小林ですが,数々の現場を守り抜いてきた経歴は伊達ではないはず。どうぞ皆様,今後の小林の活躍をご期待くださいませ。よろしくお願いします。

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