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荒汐部屋

今日の一枚

今日の一枚

俺はうれしいんだよぉ。

11月15日に初日を迎える十一月場所に備えて福岡宿舎に参りまして以来,荒汐部屋勢の稽古は連日,時津風部屋(師匠:時津風親方:元前頭時津海)への出稽古へとお邪魔しております。

時津風部屋といえば荒汐が育った部屋。当然その福岡の稽古場にも思い出いっぱい,「昔はここに池があったんだよ。」「この羽目板は昔のままだな。」「ここで,この野郎!とばかり,ちぎっては投げ,ちぎっては投げ,稽古したもんだ。」懐かしい記憶がよみがえります。

中でも入門間もない新弟子をそこで見ると,自分が新弟子だったころを思い出すのか,妙に思いが入ってしまう。それが同郷,新潟出身だったらなおさらのようで(荒汐は魚沼市出身),稽古後,時新発田さん(新潟県新発田市出身・時津風部屋)を見つけると「昼でも一緒に食おう」と,連れ出してしまったのでした。

ご覧のとおり,後輩を前に荒汐の嬉しそうなこと,嬉しそうなこと。「俺とお前だけだから,まあ着物も脱げ」から始まり,「何クソいつか見てろ,が新潟気質だろ?」「はい,そっす。」とか,「我慢に辛抱が新潟人だろ」「はい,そっす。」とかの新潟談義に始まり「お前の相撲はうんぬんかんぬん,いつもそう師匠に言われてるだろう」「はい,そっす。」とか,「稽古場ではいくら負けてもいいんだから,お前の身になる稽古をしなきゃな」「はい,ごっちゃんです。」とかの相撲談義にまで進み,二人の話は続きに続くのでした。

他の部屋の力士と自分らの親方がそんな時間をもったと聞いた荒汐部屋弟子衆に,うらやましいよね?と聞くと,「いや,自分はまだそんな顔じゃありません」「あ,機会があればということで」「あの,自分は遠慮しときます」・・・何とも微妙な反応。師匠と弟子ってなんだか難しい関係なんですね。

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