『荒汐新聞』11号で,「紙面が尽きたため続きはWEBで」とされた記事です。
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そこで今回は,「鶏のから揚げ」をさらにご紹介。中はジューシー,外はサクサクと,ちゃんこのなかでもとりわけ評判が良い一品です。何か秘訣でもあるのかしら。
荒獅子「から揚げはみんなに人気だからね。今日はジャスパー(荒篤山)から特大のリクエストがあったから“モモ肉一枚丸ごと揚げ”に挑戦します。ま,絶対ふつうのサイズのほうが美味いと思うけどねぇ。
特大のほうは,縮まないようによく筋を切って,味がしみ込むようにたくさん穴をあけておかなきゃ。あとは,ニンニク,ショウガ,塩コショウ,酒,しょうゆ,スパイス類を,まずよく揉みこんで置いておきます。その間に,他のメニューの下ごしらえをしておこう(※稽古から上がってきたばかりの他のちゃんこ番が自主的に,ボールやまな板を洗ったり,米を研いだり,野菜を切ったり,テキパキとちゃんこ長をしっかり支えています)。
衣は片栗粉。油はキャノーラ油かな。何もかもいたって普通だよ。おい赤井,粉入れて。
他と違うのは,このコンロ。業務用で火力があるから油温が下がらないんですよ。油温?油温は俺くらいになると指を突っ込めばわかります。ウソです。でも,見たらだいたいわかりますよ。
あち,あちっ!・・・鶏は火が通りにくいから,焦らずじっくり,余熱も使って中まで火を通します。火の通り具合は,味見係がいくらでもいるから食べて確認。全部味見してしまわないように。
さて,最後にこの特大を1枚単独で揚げますね。
丸まっちゃうから箸で押さえながら揚げなきゃ。こんな大量,脂っこくないのかよ。」
――と,このから揚げに限らず,一人ひとりのリクエストにまで応えて,結構意外なほど一行程一行程に心をこめていつも作っています。
そして,その出来栄えは,
このサイズ。
記念撮影。肝心のお味は・・・
荒篤山「美味い! 美味いっすよ!!」一瞬でぺろり。