冬の福岡といえば魚,魚といえば寿司,寿司といえば剛士。無類の寿司好き,寿司こそが力の源,寿司で稽古する男,それが剛士。とか言ってると・・・。
「剛士よ,お前はいいなぁ。寿司食えば勝てるってんだから・・・むふふ」不気味に微笑む師匠,荒汐。「だったら,その食べっぷりを一度見せてくれ。100貫くらいはペロッと食べるんだろ? そして,その結果の勝ちっぷりも見せてくれ。」
(剛士)「え!?」
さらに「が,一人じゃさみしいだろう。同期のよしみで飛驒野もいっしょに来るよな?飛驒野は食べるからなぁ。」
(飛驒野)「え!?」
というわけで,問答無用で回転寿司屋さんへと出陣することに。お昼前に車でひとっ走り。
序盤戦は,ふたりともパクパクといいペース。「やっぱり寿司はいいっすねぇ」
しかし,一人30皿を超えてくると・・・
スイーツは別腹ね。箸休めにヨーグルトアイスよ。とか自分に言い聞かせ始めました。しかし背後から師匠は囁く。「さすが,この2人でなら100皿くらいは軽く食べそうだな。まっだまだ,いけそうだな。おー,勘定が怖い怖い。」「えっ!?」「えっ!?」
次々襲いかかる師匠からのプレッシャー。これは決してご馳走ではない,稽古だ!
なんとか踏ん張って,100皿を目前にしましたが,「も,もう無理です。」「自分も,げんかいデス。」
「俺も限界だ。」「えっ!?」「えっ!?」
「二人が食べてるのを見てるのも1時間が限度だな。もう間がもたんわ。」二人の胃袋と師匠の根気が同時にギブアップのようです。師弟引き分けの模様で,食べに食べた二人も,満腹感と安堵感に包まれています。幸せ気分で帰るとしますか。
「じゃあ二人は,腹ごなしにちょうどいいから歩いて帰りなさい。」「えっ!?」「えっ!?」(約2kmの登り坂です。)もはや腹ごなしどころか動くのもキツイほど食べた二人を残して,悠然と車に乗り込む荒汐でした。「いやぁ,こんだけ食べたんだから,いっくらでも勝てそうだな。場所が楽しみだなぁ。」とつぶやきながら・・・