荒汐部屋　大相撲

今日の一枚

最高の一日

平成26年五月場所番付発表の日の昼，師匠と弟子がそろってお出かけ。微妙な距離間を保ちつつ道を行く二人です。

そう，この日は廣瀬が晴れて三段目昇進を果たした日。早速，三段目から履くことが許される，雪駄を買いに出かけたのでした。普段は荒汐が一人で買いに行って，部屋でおめでとうと渡すのですが，「廣瀬は何色が似合うのか，パッと思い浮かばないなぁ。こういう時は本人が選ぶのが一番だろう。」と，初めて一緒に買いに行くことになったのでした。と，いうわけで，「どれでも好きなのを選びなさい。」

「廣瀬，雪駄は少し小さ目のものを，引っかけるように履くのが粋というもの。大きすぎるのはどうもならんだろ」「あんまり派手なのは似合わないんじゃないか」あれこれ師匠に言われつつ，じっくりお気に入りを探して決めました。その選択になぜか一瞬ギクっとする荒汐。

「親方，どうもごっちゃんでした。」ともかく，足取り軽く店を後に，二人が向かったのは

荒汐，現役時代からの馴染みの餃子屋さん。「昇進，おめでとうございます！」と祝杯。昇進は師匠にとっても至福。「どんどん好きなものを食べなさい。」

では，とばかり，次々と注文しては食べ進める廣瀬。

幸せなときに食べると，一段とおいしく感じます。結局，炒め物に餃子11皿をぺろり。締めは「炒飯大盛りで」。

入門5年で掴んだ三段目。その証がこの雪駄。初日からこれを履いて，国技館までチャッカチャッカと足音高く通います。「もう，歩いて場所に通うのが楽しみでなりません。」と廣瀬。歩くだけで一歩一歩幸せを感じる15日間が始まります。

他方，荒汐「むぐぐ。好きなの選べと言ってしまって，すっかり予算オーバーだ。こりゃ相当強くなってもらわねばな。」

Tweet