荒汐部屋の力士,荒獅子は平成26年一月場所いっぱいをもって,力士を引退いたしました[関連:スライドショー:荒獅子最後の一番]。断髪式には100名を超える方々にお越しいただき,おはさみを頂戴いたしました。
最初で最後の大銀杏に,おひとりおひとりから,ねぎらいの言葉をかけていただきながら,次々とハサミが入っていきます。
まさに,走馬灯のように,入門以来の思い出が,次々と思い出されると,当然こみあげるものがあります。
日々をともにした,荒汐部屋の弟弟子たちからのハサミに続いて,蒼国来が登壇すると
もうこらえることはできません。二人だけが知る,二人の十年の世界があります。
そして,最後に師匠・荒汐が,一切の未練を断ち切るように,ザクザクと大銀杏を切り落としました。
荒汐にとっても,部屋創設期以来,苦楽をともにした弟子の引退は,覚悟していたこととはいえ,寂しさを隠すことはできません。
多くの方々に支えていただき,10年勤め上げた達成感に包まれて,力士・荒獅子は引退することができました。
そして会場は,千秋楽打ち上げパーティーに。華やかに,突光力優勝・蒼国来勝ち越しなど,皆様とめでたく宴の時間をしばし。すると・・・
お待たせいたしました! 荒獅子改め内海光クンの登場です。「少しでもスリムに見えるように」との蒼国来が気遣って贈ってくれたストライプのスーツがキまっています。そして,いきなりバッチリ似合っているこの調髪は,荒篤山のお父様にカット&セットしていただきました。「髷で引っ張られ続けてきたから,髪が後ろに後ろに流れていて,苦戦しました」とのこと。
「しばらくはマネージャーとして部屋に残って,部屋のためにできる限りのことをさせてもらいたいです。絶対に,新弟子を連れてきます。」と,高らかに宣言。たのもしい限りです。
そして続いては,いったいいつの間に撮ったのか?仲間たちや後援者の方々による,サプライズ・ビデオが上映! 荒獅子がいかに明るく,いかに愛されていたのか,心に染みるムービーに,会場はうっとり,しんみり,ほっこり。
部屋のみんなからは,周囲を明るくしてくれたで賞,のトロフィーも贈呈。
蒼国来は「10年,一緒にいろいろ大変なことも乗り越えて来て,おかげでそんな髪の量になってしまいましたね。」など,真剣にコメントしつつ,やたらと髪の量について言及。もはや,しんみりするのは許されないようです。
こうして,本当に多くの方々に見送られて(といってもしばらくは部屋にいますが),荒獅子は力士を引退することができました。さあ,いよいよここから,相撲での修行の成果を発揮する人生の始まりです。これまでの荒獅子へのご声援,まことにありがとうございました。