早いもんで,自分も入門してもう9年。最近,行司はつくづく奥が深いって思うんですよ。
土俵の上での所作,構え,声の出し方,腕の振り方,指先の動きまで・・・細かい一つ一つを極めたいっす。行司は力士の脇役だから,表に出てこないようにしながら存在感を表現したいといけない。いろんな人を参考にして,身に付けたいことが一杯です。
そんなことばっかり考えているんで,最近は歌手,落語家,漫才師,芸人などなど,行司とは全然関係ないような仕事してる人達でも,とにかくお客さんの前に立って何かを表現してる人達の動きすべてが気になって仕方ないんですよ。声の出し方,体の使い方,腕の振り方とか,指先一本の動きに至るまで。参考になることはなんでも貪欲に吸収していきます。
9年もやってると,土俵上でいろいろ経験します。ハプニングも・・・。反省すべきことはいろいろありますが,でも全然気にはしてないっす。それで名前を覚えてもらえたと思えばいいことなんじゃないっすか。
今年は,貪欲に,ポジティブにいきます。
いやぁ~,まぁ~,おかげさんで引退しなくてよくなりました(笑)(参考:一月場所への意気込み)。
これで三段目での勝ち越しは2度目。去年の七月場所から三段目にいるので,今年はとりあえず七月場所まで三段目にいたいですね。はい,1年間続けて三段目に。
千秋楽パーティーは,2年半振りにイワシのつみれちゃんこを作ったっす。今回は気合い入ってて,味の深みを出すためにアジの擦り身も入れました。そしたらお客さんから「つみれが柔らかすぎ」って指摘されました。いやぁ~,2年半前から進歩してねぇ~(参考記事)。まぁ~自分の場合は悪いところも言ってもらったもらった方がいいっすね。参考になるんで。今度はちゃんと歯ごたえもあるイワシのつみれにしたいっすね。でも,それってどうしたら良くなるんすかねぇ?良いアイデアがあったら教えて下さい。
親方には,ちゃんこの作り方を他の力士達に教えるように言われてます。はい。最近っていうより,もうかなり前から。でも自分の場合は「俺の作り方を見て,覚えろよ」ってスタイルっすね。カッコイイ?いや~自分教えるの苦手なんすよ。「味付けはねぇ,目分量。」みたいな。いや~教えるってのは難しいっすね。そういう意味では親方は教えることが毎日の仕事なんですから,尊敬します。
あと今場所は,一品料理に酢豚をマスターしたっすね。これは皆から好評でした。荒獅子特製酢豚のレシピっすか?忘れました。自分,材料とか作り方はすぐ忘れちゃうんで,「荒獅子のちゃんこ手帳」に必ず書いてるんすよ。これはちゃんこ場にいる時は手放せないっす。
ただ,唯一手帳に書かなくても毎回忘れない隠し味が「愛情」。そう,たっぷりの荒獅子愛。