荒汐部屋　大相撲

平成26年　七月場所を振り返って (3)

• その1（大波，剛士，福轟力＋蒼国来のコメント）
• その2（荒篤山，荒行志，力山）
• その3（寛龍，廣瀬，常川，突光力，飛騨野）

寛龍（序二段東5）4勝3敗 勝ち越し

相変わらず暑い名古屋でしたけど，本場所中はあえてエアコンの効いていない2階で寝泊りしていました。エアコンが効いていると温度差で体を壊しやすいので。取組すべて終えたあとに1階に引っ越しました。

勝ち越すことは出来ましたけど，がっぷりになっちゃうんですよねぇ。自分は突き放されると何も出来ないんで，廻しが取れるようにやってるんですけど，大きい人相手でもまともにがっぷり四つに組んじゃったりします。来場所はまた三段目に戻れると思いますけど，今の相撲では三段目ではパワーでもっていかれてしまうので，廻しを取る位置とか考えないといけませんね。

今年から三吉の散歩コースが変わりました。コースはだいたい三吉の歩きたい方向に30分くらい歩くんですけど，三吉は最近この一宮宿舎周辺の地理が分かってきたみたいで，蚊がたくさん出るところを避けてるみたいです。あと，日向ばかり歩いていると三吉のヨダレの量が尋常じゃないので，なるべく涼しい木陰を探して歩くようにしています。そういう意味では，この辺りは神社があって木もたくさん生えていますから，散歩コースにはもってこいですね。

廣瀬（序二段西10）2勝4敗

え？「廣瀬流～2014年ひと夏の想い出～」ですか？そうですねぇ・・・「骨折」「モーニング」と「カナブン」です。

2勝1敗できた8日目の相撲。押し合い，突っ張り合いから，がっぷり四つになりました。その後，相手に左に捻られた時に左足でぐっと踏ん張ったら，足首からピリ！ピリ！ピリ！って電気が走って。そのまま力が出ないまま最後は押し出されてしまいました。足首の状態が気になったんですけど，タイミング悪くその日は日曜日で病院休み。その次の日も祝日で病院は休み。更にタイミング悪いことに連日で取組があったんで，テーピングガチガチに巻いて相撲取ったんですけど，やっぱり残れなかったですね。ようやく火曜日に病院に行ったら「ヒビ入ってます」って。え，亀裂骨折ですと？！でも残り2番だったんで，取り切りました。休場はしたくなかったので。勝てませんでしたけど，悔いはありません。悔いが残ると言えば，日曜日盆踊りに行けなかったことくらいです。

名古屋のモーニング文化大好きですよ。稽古休みの日は必ず行ってました。コーヒー頼んでパンと卵が付いてくるってお得感ありますよね。しかもお店の人は，分厚いトーストにしてサービスしてくれます。自分，そんなに大食いに見えますかね？

ここ一宮の宿舎は隣に池があって，自然に囲まれてるって感じでいいですね。但し虫の数は凄すぎる。去年宿舎を引き上げる時に，大波とベランダで死んでたカナブンの数を数えたら80匹もいました。しかもなぜか自分の寝床のすぐ横の窓に大量発生するんです。え？「人気力士はカナブンにまで好かれちゃうんだね」って？そんなの全然嬉しくないっすよ！！！！！

常川（序二段西20）3勝4敗 勝ち越し

最後，負けてしまいました。いやぁ，さすがに最後は緊張しましたね，はい。いい夢を見させてもらいました。なんだか，毎場所夢を見させてもらってる気もしますが。今場所は，はっきりと。3勝3敗になった時は，あ！これはもしかしたら，もしかしちゃったりなんかしちゃったりして，とも思いましたが，最後の一番はちょっと意識しすぎましたね。ちょうど，親も見に来ていて，地元からの声援の中，身体もガチガチになって，全然当たれなくなってて，最悪の相撲に。いい経験になりました。来場所以降にこの勝負は持ち越しです。

今場所は全体的にはよくできたほうだと思います。始まる前は，この地位ではどうだろう，としか思えなかくて，1勝できればいいなぁという気持ちで臨んだんですけど，3勝まで行ったときには，自分でも，あれ？あれ？このままいけるかもー！っていう気持ちになれました，が，ダメでしたね。やっぱり甘くはないですね。

まあ今場所は，ひと時でもいい夢も見れたし，それなりの自信も持てたので，いい経験になった場所だと思います。充実感。

突光力（序二段東25）3勝4敗

はぁ～あ。また笑えない千秋楽っすよ。今年に入って一月（序ノ口優勝）以来，笑えてないっすね。せめてもの救いは今日（千秋楽）勝って終われたことっすかね。あ，今日の取組，ムービーありますよ。観ますか？［日本相撲協会取組配信サービス］・・・って言っても観るに値しないくらいの，しょっぼい，しょっぱい相撲なんですが。ほら・・・（Ustream観ながら）っつたく，引きで勝ったりしてるし，ったくもぉ～○X▲＃ажЯ！！！

一月場所の優勝は「ホップ・ステップ・ジャンプ」の「ホップ」だったはずなんです。でも「ステップ・ジャンプ」が続かない・・・。それじゃあ意味ねぇじゃん！って。

先場所までは，体調も絶好調でこれてたんですけどねぇ・・・。自分は左を使った悪い癖があって，これを治す意味でも，場所前に右手を使った攻めを稽古してたんすよ。それがせっかくイイ感じでこれてたんですよ。なのに今度は右肩に違和感が・・・。腰，膝，肘ときて，今度は肩かよ・・・て。一難去ってまた一難って言うんですか。心だけは折れない突光力ですけど，今回はちょっとヤバかったっすね。

でも心は決して折れてませんから，ご心配なく！救ってくれたのは，やっぱり応援してくれてる人たちの声援ですね。自分，土俵の上にいても声援とか全部耳に入ってくるっす。そして，超テンション上がるっす。勝って「わぁー！」って歓声が上がったら，「力士やってて良かった！」って思うっす。わざわざ遠方から本場所や宿舎に応援に来て下さる方もいて，ホント励みになるっすね。

飛驒野（序二段西29）4勝3敗 勝ち越し

夢，見ちゃいましたねぇ・・・。「あと1勝で三段目」という夢を。

今場所の意気込みで「目標5番」なんて公言しましたが，本音を言えば勝ち越せるかどうかも内心ドキドキで。三段目に上がれる人の稽古を見てると，だいたい稽古場でも三段目に結構勝ててます。そうやって稽古場で番付を上げる力をつけた人が，本場所でも成績を残して上がれるんだなぁと思うんです。それにひきかえ，自分は稽古場で相変わらず同じくらいの番付の人に勝てなくて・・・。本場所で勝つことは当然の目標ですが，稽古場で勝てるようになりたい。これは目標というより願望です。

二番目の相撲で「波離間投げ」で勝った相撲なんて，ワケワカンナイの極みですよね。立ち合いから，攻めていったんですけど，相手に土俵際で後ろに回られて，その時点でもう万事休す。そこから苦し紛れにくるっと回ったら，うまい具合に相手の廻しが手にかかったんで，グイッと引っ張ったら相手が土俵に出てくれた。ま，美しくなくてもいいんです。とにかく諦めずに白星をもぎ取った。それでOKです。

去年の十一月場所では72枚目で，自分負け越してるんですよ。それが一年も経たない内に三段目を意識してるなんて。稽古場で強くなってる実感がない分，信じられない感じですね。場所前に，常川と二人で稽古してたら，親方から「そんなんじゃ稽古にならない」って言われて，ひたすらぶつかり稽古だけをしていた時期もありました。それで押す力がついたのかなぁとも思います。

え～それではここらでお待ちかねの「俳句」を・・・。

梅雨明けて　澄んだ空でも　蝉しぐれ

どや。

突光力：「飛騨野！ジャスパーが言ってる。『飛騨野何言ってるか，さっぱり分からない！』って。」

ふ・ふ・ふ・ふ・ふ・・・。この詩は点数高いなぁ！

おまけ：元・荒獅子こと内海マネージャー

今日も張り切って働きますョ！

蒼国来「そんなことより，何だよその身体！ あなた瘦せる気あるんですか？ 見てよ，酷いね，この身体つき。何これ。現役の時より太ってるじゃない。ちょっとは絞って下さい。病気になりたいの？ 瘦せるのも仕事だろ。」

・・・，えと，あの，がんばります。。。。

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