メインメニュー:メニューを飛ばして記事へ。
いつも荒汐部屋にご注目いただき,ありがとうございます。
いつもでしたら,今場所への意気込みを各力士が語るところですが,今回は趣向を変えまして,私,荒汐が,彼らの今場所に期待するところを述べさせていただきたいと思います。
まず,小林ですが,一宮に移動する直前に入門が決まった新人です。詳しいことは,また特集ページでご紹介させていただきますが,どうぞ皆様,末永く応援してやってくださいますよう,よろしくお願いします。
小林のほかにも,今,部屋にはもう一人研修生がおりますが,部屋では彼と同期入門ということになっています。
こんなわけでして,いずれにしてもまだ部屋で生活を始めて日が浅いですから,どうのこうのは言えませんが,性格はおとなしいようですね。しかし,体質的には恵まれたものを持っています。まったくといっていいほど相撲の経験はなかったようですが,にもかかわらず,あれだけの四股が踏めるってことは,天性の腰の柔らかさだということです。ですから,一所懸命続けて,その素質を存分に開花させてほしいと思います。まずは入門おめでとう。
今場所も頚椎骨折の治療のため,休場させていただきます。しかし,自分なりにいろいろ考えてやっているみたいですから,心配はしていません。身体おいたって元気ですが,慎重に治そうということです。
吉田は教習所を卒業してから,東京でずっと蒼国来にぶつからせてましたが,そういう稽古を通じて,前に出ないと勝てないということがだんだんわかってきたようです。頑張った甲斐があったんじゃないですか。そうなると,次は技術的な課題で,足を外側に開いて,膝を内側に入らないようにする,そうした下半身の基本的な形を身につけねばなりません。今のままではケガの心配もありますし。それと,身体に染み付いた柔道のクセ,すぐ投げようとしてしまうところも治さねばならないですね。
力(りき)は昨日も肩の関節が外れかけたり,と,まあしょっちゅうどっかおかしくしている。ただ,今はまだ成長期なので,関節の伸びる速度や筋肉の発達など,身体がアンバランスな時期なんですね。ですからあまり申し合いなどはさせたくないんです。壊しますから。力(りき)はまっすぐ一直線に押していく相撲ですので,今はひたすら押せ,押せ,ということ。あとは,四股・腰割り・テッポウ。基礎が嫌いだな,力(りき)は。身体ができるまで,きちっとやって地力を養ってほしいですね。
一方川口は,同期の力山と比べて思うのは,「無事是名馬」。川口は本当に丈夫だ。だから大丈夫だ。
和樹は完全に研究不足。相撲が進歩してない。昨日言われたことが今日の稽古に生かせてない。この最高位からさらに次の段階に進むには,相撲をよく研究すること。というのも,和樹は最近精神的にとてもよくなった,明るく,そして強くなりました。次は相撲そのものにとりくめ,ってことです。それとお前,日ごろ水を全然飲んでなかったのか。三吉・ハチに水を飲ませてやってくれてるのは本当にありがたいんだけれど,まずは自分が飲みなさい。体調管理にも気を使うように。
もともとやるときはやるのが五十嵐ですが,以前から注意していた,力を抜いたり,稽古しなかったり,といった波がこのところすっかりなくなりました。精神的な芯が一本通ってきたと思います。先場所でも,稽古場でも,どんどん勝てるようになってきましたから,稽古が面白くなってきたんじゃないですか。天性の相撲勘をもってますから,こうして稽古しだすとまだまだ強くなりますよ。
大澤はね,もう少し素直に聞かなきゃ。何か言われたら,その言った人のことを考えてしまって,言われたこと自体を考えられない。自分が何をやって何を言われたかに考えを集中して,言われた人へのいろんな気持ちはいったん横におくようにしないと,言うほうも言われるほうも心がもたないだろ。
それから,土俵で力を抜くな,というのは,相手に失礼だということ。土俵で稽古は二人でやるもんだろ。一人が力を抜くということはもう一人が力を出せないし危ないんだよ。力を抜いた稽古をするくらいなら稽古場に出ないで,ちゃんこ場に立つとかして,稽古以外で部屋のみんなの役に立てばいいじゃないか。そういう言われたことの意味をよく考えなさい。どうするにしても一度釧路の風に当たって頭を冷やして,ちょっと考えてほしい。
最近,字がえらく急速に上手になって,びっくりしました。今,一番タイヘンな時期のようですね。仕事が一気に増えて。ま,一所懸命やっているようです。なかなか男気もありますし(注:単に荒汐が一人で寂しい夜,5時間もつきあってもらって嬉しかったことを言ってます。弟子もタイヘンです)。
一場所一場所の星をどうこうってのはあまり考えないんですが,今場所の光には,いい星を期待しています。というのも,三段目への復帰が見える地位まで戻ってきたからです。
しかし,正直なところ,稽古内容からは厳しいと言わざるを得ませんね。荒獅子は小さな身体を生かした,小さく小さく丸く丸くなってどんどん押していく相撲が真骨頂ですが,ここのところ,もうまわしを取ってくださいといわんばかりに,背中が伸びきって大きく大きくなってしまっている。ただ,光は突然,本調子になって勝ちまくるので,それに期待しましょう。
よしっ,行け!
.
このページ終わり。以下は設定用データです。