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勝ち越します。今場所にむけて変わったことといえば,サポーターを外したんです。かばってずっとしてると逆に弱くなってくるような感じがしてきたので。そうしたら,軽くなった感じがします。動きが。
あと,食べてもお腹をこわさなくなりました。いままでちょっとムリして食べるとお腹がおかしくなったんですけど,最近は,ジャスパー(荒篤山)と同じだけ食べても,もうちょっと食いたいな,って思うくらいです。廣瀬が俺の倍の体重になる前に,増やそうと思います。親方衆からは,いよいよ本格的に身体を作る時期になった,これから大きくなるぞって言われますし。
今場所は関取から付け人を命ぜられたので,ものすごく緊張してます。初めてなので。自分の相撲より,ちょっとそっちのほうに集中したいくらいです。相撲とるよりずっと緊張しますね。
でも場所ではちょっと新しい試みをしてみるつもりなんです。仕切り線からちょっと下がって突っ込んで行ってみようって。先場所,最後にやってみたら,しっくりきたんで。距離があると,自分も勢いをつけられるし,その距離の間に相手の出方を一瞬とはいえじっくり見る時間があるんです。そうすると変化にもついていけますし。
ただ,稽古場では相変わらず四股嫌いっす。どうしても好きになれない。何なんだろ?
あと,ここのことですか。さすが桜ヶ丘って思いますよ。ハンパじゃないですよ,のぼりが11本も出たんですよ。坂の下から立っててビックリしましたよ。凄くないですか。ただ,とにかく坂が最悪っすよ。普通コンビニって気軽に行くじゃないですか。でもこっからだったらコンビニでも買出しです。1週間分まとめ買いっす。風呂に行っても帰りには汗でびしょびしょっす。でも外に行く気が起きないんで,金が貯まっていいですけど。けど本当は,18歳になって青少年保護育成条例の対象外になったんで,一人で外出したり,夜にカラオケしたりしてみたいんですけどね。
写真:ダンボールいっぱいの薄揚げを準備する力山。
勝ち越したいですねぇ。去年は寝込んでましたが,今年はもう風邪も治ったので。
もっと土俵で動けるようになりたいです。動きまわれるように。ただ,稽古場では,やっぱりもう寒くって,足先が真っ赤になってなかなか温まらないんです。身体を温めないと,動けませんし,危ないですから,しっかり四股を踏んだりしないといけませんね。
来たときに近所の子らと遊んだら,なんだか友達だと思ってもらえたみたいで,夕方になると宿舎に「かわぐ~ちく~ん,あ~そ~ぼ!」って来てくれます。嬉しいんですけど,一応,もう18歳なんですけど。でもボール投げとかして,遊んでます。
ここはとにかく広々としているので,ゆったり寝られていいですね。
写真:おなじみ子供と戯れる寛龍。
今場所は,厳しい番付ですが,とりあえずは勝ち越したいです。先場所あれだけキツかったんで,今場所はどんだけキツいんだろうって気もしますが,エンさんはそういうところも乗り越えて11場所連続で勝ち越してきたんで,自分も少しでも追いつけるようにこのまま勝ち越し記録を続けたいです。
稽古では兄弟子や親方から突きの技術を習ってて,だんだんわかってきたかなといったところです。まだまだですが,これから磨いていって,特に突いてからの応用を教えてもらってるんで,身につくように頑張ります。理想は,やっぱり突ききって前に持っていける相撲ですが,なかなか。
ここは広くて快適で最高です。快適すぎるのと,坂がなにせ急なもんで,おかげでまったく下界に下りてません。まさに修行場ですね。相撲に集中できていいですよ。
写真:片付けなら任せろ,の福轟力。
今場所も気合を入れて乗り切ります。
場所中は何をやってるかですか。ご覧のとおり軍配をあげてます。と,いうのは実はほんの一瞬で,土俵にいない間の仕事のほうがメインですね。弟弟子に嫌味を言ったり,弟弟子に使いっ走りをさせたり,って,そんなわけないじゃないですか!そうじゃなくて実際は,主に取り組みや勝ち負けの記録関係の,割場(わりば)でする仕事がメインですね。一番一番紙(「巻き」って言うんですけど)に勝ち負けを書いていくんです。「巻き」はその名の通り長い巻紙で,四股名が番付順に書いてあります。その力士が勝ったらその力士の四股名の下に相手の四股名を,負けたら相手の名前を上に,それぞれ書いていきます。朝はおにぎりを食べて,勝ち負けを書く準備をいろいろやってます。取り組みは待ってくれませんから絶対間違いのないようにしなければなりません。
そうこうしていると,自分が裁く時間になるので,サッと着替えて準備します。装束の着替えは慣れたので3分ほどですね。それから今日裁く取り組みの力士の名前を覚えて出て行きます。ビシっと裁いて戻ってくると,行司の兄弟子・親方の服や荷物をきちんとして,再び勝ち負けの記録づけをして,昼ごはんは2分ほどで済ませます。
幕下の上位五番が終わる頃には,翌日の取り組み(割り)を決める会議の準備です。割りは巻きにポンポンと白い石を置いていって決めるんですが,その紙をクリップで止めたりして,滞りなく組割できるように手伝うのが自分の仕事です。これもボヤっとしてると超迷惑をかけるので一瞬も気が抜けません。
それで取り組みが全部決まったらそれを書いた紙を印刷所(国技館の下にあります)にダッシュで持って行って,入力係の人に渡します。その間,他の行司は顔触れ(中入り後に三役行司が翌日の幕内取組を紹介するときに見せる対戦両力士の名前が書かれた紙。翌日,櫓の下に張り出されています。)を書いています。自分は横綱土俵入に出る親方(式守伊之助)の装束の準備や着替えの手伝いです。それが終わるとまた印刷所にダッシュして入力した原稿を持って帰って校正をします。それが済んだら再び印刷所にダッシュして修正をお願いして,明日の割紙の印刷が始まるとホッと一息,という感じです。
あとは結びの一番を終えた親方の明け荷を整えて,スーツ・靴をそろえて靴べらを出して送りだして,明日の準備を簡単にやって国技館での仕事はおしまいです。この後は,弟弟子がタイヘンそうだったらちょっと一緒に飲みに行ったり,早く部屋に帰ったときは掃除とかの手伝いをしたりです。日曜日はたいてい7時前には帰ってきて,まず荒汐親方に挨拶をしに行くんですけど(※編集者注: 基本的に部屋から公用で外出した弟子は,帰ってきたら「ただいま帰りました」と師匠に挨拶に行きます。しかも(謝罪や懇願じゃなくて,恭順の表明としての身体表現である本来の)土下座で。なんと泥臭い師弟関係であることでしょう。それもこの相撲。),いっつもほぼ間違いなく『サザエさん』を見てらっしゃいます。たまにものすごく厳しい表情の時があるんですけど,最後のジャンケンで負けたからなんだと思います。
ま,そんな毎日が続くんですが,やっぱりきちっと難しい勝負も裁ききることが,毎場所の目標です。
写真:チケット販売も荒汐部屋では行司の仕事です。
ここまで来たらやるしかないです。何としても勝ち越して帰りたい。2年ぶりの三段目の土俵へと。
結構体調は良いので。
時津風部屋でテッポウ,すり足を重点的にやって。先場所,この調整法で調子が良かったから,その経験を活かして。
相撲はもう前に前に。先場所はあまり出られなかったので。
とにかく勝ち越していい年を迎えます。
写真:相撲甚句を熱唱中。だんだん味が出てまいりました。
番付はあんまり変わってないんだけど,周りが先場所とだいぶ変わったんだよ。強い人で先場所落ちてた人が上がってきたり,強い人が落ちてきたりで,あたりそうなメンバーが先場所よりさらに強くなってるんじゃない?そんな気しない?
体調はいいですよ。巡業行ってる間にだいぶ太ったんですよ。わかる?相撲も前より立会いでちょっと余裕がでてきたような気がするね。当たっても受け止められる感じが少しする。ただ,身体が重くなった分,自分でも力がいる,自分を動かすのに力がいる感じがします。だから,稽古するとものすごく疲れる。だんだん数もこなして15日間元気で取れる長期的な体力もつけていかなきゃね。
でも嬉しいね。福岡の人がこんなに喜んで応援してくれて。勝って恩返しできるように,頑張りますので,どうぞ応援よろしくお願いします。
写真:福岡生まれの化粧まわしと蒼国来。
写真:最近やたら気の利いた挨拶をする蒼国来。
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