内容は良くはなってきてるんですけど,全然納得はしてません。負け越しですから。でも「納得いかない」気持ちの質がちょっと違う。それが今場所。
以前は勝っても負けても内容が悪くて全然納得がいかなかったんですよ。今場所は勝った相撲も内容が良くて納得できる相撲もあったし,負けた相撲でも前に出れて負けて納得できた相撲もあったっす。立ち合いからの突っ張りが少しづつ相手に通用するようになってきて,あとは最後土俵際で出せるかどうか,というところまできてるんすよ。突っ張りからのプラスアルファをどうするかってところで,なんとなく掴みかけているものがある。前に進んでる実感はあるんすよ。
今場所も幕下中位の壁に跳ね返されました。これまでも幕下下位で勝ち越して,中位に上がって壁にぶち当たる。その繰り返し。でも何度跳ね返されても,いつかぶち破っていきます。「いつか」というより「次に」でも。そういう気持ちで,ナニクソで,やっていきます。
「これが幕下か?!」って,驚きの連続でした。花道から支度部屋の雰囲気が全然違うんすよ。自分が取組終えて帰ってくる頃には支度部屋で関取衆がアップしてる。化粧廻しがズラりと並んでてビックリ。自分なんかはモタモタしてらんないんで,チョー急いで廻しを外してました。
相撲の方はさすがに初日と2番目は固くなって一気に持っていかれました。やっぱ幕下になると立ち合い,ホント早いし,上手いっす。3番目の相撲で何とか勝ててようやくキンチョーから解き放たれた感じでした。1勝4敗になっちゃった時はやべーと思いましたけど,6番目の相撲は内無双からの寄り切りでいい相撲が取れました。最後の相手,千代翔馬は教習所が一緒で,あっちの方が昇進早かったんで,相撲取るの楽しみにしてたんすよ。自分の力がどこまで通用するか。実力を試す上でも正々堂々といこうと決めてました。突っ張られて顔バンバン張られましたけど,相手がいなしてきたところを押し出しで勝つことができました。負け越しはしましたけど,手応えも得ることができました。
何より今場所一番嬉しかったのは,花道で佐ノ山親方(元大関・千代大海)に声をかけて頂いたことです。佐ノ山親方と言えば,自分が小学生の頃から入門するまで大関としてずっとテレビの中で存在していた人。そんな人に「大波,新幕下おめでとう」って言ってもらったんすよ!うわあああ!感激したっす。
今場所は3勝4敗。負け越した理由はまず寿司。寿司を食べてなかったこと。次に相手との格の違い。
今場所は花道で幕下力士がチラチラ見えたんすよ。うわー,博多帯だ,いいなーと。雰囲気違うわーって思ってた初日は何もできなくて立ち合いからふっとばされました。2日目は流れで外掛けにいって勝ち。3日目は立ち合いマックスの当たりでいって,ガンガン突っ張っていったのに,相手ビクともしない。一歩も押せないんすよ。苦し紛れの引きにいって押し出されて負けました。これでテンションガタ落ち。失意のドン底。
今場所は普通に食べて稽古してたのに5キロ体重減ったすよ。125キロあったのが気がついたら120キロになってたっすよ。他の部屋の力士から「痩せたら兄貴(大波,97キロ)に似てるな」って言われて。エエー,そんな痩せたっすか!って。そっから意識的に食べて123キロまで戻しました。やべー。やっぱ寿司が足りない。寿司が。
高校相撲の大会では1日に何番も取って成績が決まりますけど,プロの場合は2週間の本場所があって,場所後の休み期間があって,また2ヶ月後の本場所に万全に持っていく。この繰り返し。来場所へ向けて体調管理を意識してやっていきます。「万全剛士」を目指して。
あーっはっはー!!!サイアク。あーっはっはー!!!今場所は5勝2敗。
今場所は5勝のうち4番が押し出し。ぎゃはは。11日目は170キロぐらいのデカイ相手に立ち合いからぶちかましていって,押し返してきてもバーーっつ!!!って前に出てって,ずっと相手の土俵で相撲取りながら最後もガーーッ!!!と押し出して勝った。今場所は何も考えずにがむしゃらに前に出ていた「あの頃のジャスパー」でいこう,と。あーっはっはー!!!
今場所は納得の相撲が取れたかって?いいえ。全然。今日千秋楽の相撲は自分の悪いクセが出て,引いたところを押されて自滅したんす。めちゃめちゃ悔しいっす。やべー。サイアク。
(剛士)「寺井さんが今日負けた理由は,寿司屋で玉子食べないからだと思います。やっぱ寿司屋で玉子食べないと引き技にいっちゃいますよ。なんで玉子食べないんすか?」
うるせー。っつーか,全然カンケーねー。今場所は全然納得してねー。5勝2敗。あーっはっはー!!!