平成25年三月場所,荒汐部屋に新弟子が入門しました。[参考記事:新弟子検査合格者一覧]
さっそく常川に,入門のいきさつや今後の意気込みを聞きました。
(新たに一人の人生を預かることになり引き締まる表情の荒汐と,堂々たる体格の常川。)
Q: まず,どうして力士になろうと思ったのですか?
A(常川): 去年の7月なんですけど,名古屋場所をTVで見て,相撲ってカッコいいなと思って。それで相撲取りになろうと思いました。ご覧のとおり,自分,結構太ってるんですけど,太ってる人がバンバン活躍してるのを見て,こういう体格で活躍できるプロスポーツは他にないな,と。
Q: 相撲の経験は?
A(常川): ゼロに等しいです。小学校の時に近所のわんぱく相撲に出て,負けたくらいですかね。でも,身体を動かすのは好きで,高校では砲丸投げをしてました。すごい記録とかそういうのは特にないんですけど,スポーツは好きです。小さいときは,バスケットボール,水泳,野球,まあいろいろ何でもかんでもやってました。
逆に,学力のほうは全然ダメなんで,高校卒業が近づくうちに,なにか身体を使ってできる仕事はないかなと思ってました。そんな時に七月場所を見たので。
Q: 力士になろうと思ってから,具体的にどうしたのですか?
A(常川): とりあえずホームページで検索したらたまたま荒汐部屋が引っかかったので,電話して,12月に体験入門に来ました(参考記事:入門までの具体的手順)。電話では,飛騨野さんが応対してくださったんですけど,お互い富山の人だって知った時にはびっくりしました。全然知りませんでした。今回ほかにもう一人,富山の人が入ったみたいなので,富山の力士は3人ですね。
Q: 体験入門しての感想は?
A(常川): 体験って言っても,まだお客さん的な感じなので,他のみなさんが掃除とかちゃんこの準備とかしてる間も,自分だけ座布団に座ってて,ちょっと気まずかったです。ただ,おもしろい人が多いなぁってことはわかりました。特に何ってことじゃないんですけど,普段話していることとか。とにかく何か面白かったです。
Q: 稽古も見学したんですよね?
A(常川): はい。土俵には上がってませんけど。見学させてもらって,とにかくキツそうでした。四股も股割も,もう何もかもキツそうです。ただ,あれだけのことをするんだから,ものすごい稽古をしているっていうイメージはありましたんで,イメージどおりではありました。だから自分でもゼロからやればできるでしょ,とは思いました。もちろん最初はものすごくキツいのはわかってます。だから最初どれだけ我慢できるかだと思います。
Q: これから毎日部屋での共同生活が始まりますが,その点については?
A(常川): 昔,少しだけ集団生活の経験がありますけど,遠い昔のことなので,まずは慣れないといけませんね。
Q: その体格だと,かなり食べるほうですか?
A(常川): いや,普通だとおもいます。ごはんも普通に2杯程度でした。まぁ体格的にこれなんで,食べてもあんまりおどろかれませんし。でも好き嫌いとかはありません。何でも好きです。しいて好物を言えばラーメンかな。九州に行ったらおいしいラーメンを食べてみたいです。
Q: 入門を決心して,周囲の方々からは何か声をかけられましたか?
A(常川): 高校では「へぇ。そうなんだ」みたいな薄ーい反応で,あまり驚かれたりはしませんでした。親からは,とにかくまず5年は続けろ,と言われています。入門するからには目指すは「横綱」ですけど,まずはこの最初の5年を頑張ることだと思っています。目先のこととしては,今場所の一番出世を狙っていきたいです。これから頑張っていきますので,応援よろしくお願いします。
(インタビュー写真でテカルとイヤだからと顔を拭きまくる常川。)