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2009-12-26更新

平成21年を振り返って(2)

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2009-12-26更新

福轟力 (6勝1敗:勝越1)

福轟力 この一年が人生の中で一番苦しかった。精神的に。

乗り越えて変わったことですか?うーん。細かいことを言わなくなった?そうっすか?大人になったんですよ。ウソです。

3度目の骨折だったんで,とにかく精神的にかなりきつかったっすね。首のカラーも,ものすごいストレスになるんですよ。首は固定しても,じっとしてるわけにも行かないんで,散歩から初めて,春からは腰割りを毎日やって,でも,とにかくストレスがたまって参りそうでした。

もともと,2月に復帰の予定だったんです。というのも,主治医ももう半分諦めてて,ある程度様子見たら治療は終えようって計画だったんですが,二月に調べたら治りつつあったんで,じゃあ完治させようってことになったんです。自分ではもうこのときにカラーとか外せると思って耐えてきたのに,まだ続くのは,もうちょっとムリだったんで,時々,外したりして,なんとかやってました。

筋トレを再開したら,ずっとやってなかったんで,体中,ものすごい筋肉痛になりました。なんとか,先場所丁度1年ぶりに場所に戻れて,番付もかなり上がったんで,早速三段目が狙えます。

とにかくキツイ一年でした。

2009-12-26更新

五十嵐 (19勝23敗:勝越1)

五十嵐 一年を振り返るにしても,あまり覚えてません。

でも唯一覚えているシーンがあって,それは五月場所,7日目の大筑波さんとの一番。一月場所の三日目からずっと白黒白黒と星が続いてたんです。どうしても連勝して調子に乗れない。それでものすごくイライラしてたんです。この日も,あぁまた連勝できないのかなぁと,不安だったんですが,何とか下手投げで勝てて,これでようやく白黒が終わりました。それから四連勝してその場所は5番勝てました。今年,思い出すことといえば,その一番だけですね。

あとは,それで気分もよくなってガンガン稽古して,名古屋も場所前は絶好調だったんですけど,腰を痛めて,そこからはインフルエンザにかかったり,足の甲を疲労骨折したり,肩だの腰だの,怪我ばっかりで,全然稽古ができませんでした。

ですので,今年は五月のあの一番以外に思い出せることはありません。

2009-12-26更新

寛龍 (18勝24敗:勝越2)

寛龍 長いような,短いような,そんな一年ですね。

年の初めに髷を結いましたね。でも序二段も100枚目あたりは強い人とあたるので,ビビッてたっす。五月場所は危なかったですね。最後の一番は,自分の勝ち越しと部屋全体の勝率5割6分がかかってたので,さすがに緊張しました。勝てたときはホッとしました ― それを見て安心した吉田(鴜洲)は負けてましたけど。(←ぼそっとイヤなことを言う寛龍)

市長さんから手紙をもらうんです。驚きました,けど嬉しいですね。見てくれる方がいるなんて。年賀状をおくらなきゃ。字が下手なんで,躊躇しちゃうなぁ。

今年の印象的なこと?福岡のことしか思い出せないですけど,熱出したときに飲んだ薬が,ものすごく苦くて,ビックリしてむせ返してしまったことと,あとは,飛行機でこっちに帰ってくるとき,初めて飛行機の窓側の席に座ったので,空から見る景色がすごくきれいだったこと,これが今年の思い出です。

2009-12-26更新

力山 (18勝22敗:勝越2)

力山 良く跳んだ1年だった。相撲を取ったっていうより,ダンスとかパフォーマンスみたいなことばっか。全場所1日は変化してる。土俵下にいるときは,行くぞって思うのに,仕切ってるうちに,まぁ変化してもいいや,って気になってくる。

今年は,自分がどうなったら負けるか,ってことがわかったから,そうならないように考えて相撲をとった。相手に相撲を取られたら,自分,終わりなんで,その延長で,飛んだり跳ねたりしてしまうんだろうけど。

それにしても,今年はケガが多かった。まともに相撲をとった気がまったくしねぇ。特に大阪が地獄。その時の最高位67枚目で,勝てねぇのわかってたけど,ボロボロ。でも千秋楽の一番,足かけたり,いろいろやって動き回って,長い相撲になって,結局負けたけど,気付いたら,お客さんから拍手が沸いてて,全力を出しつくして気持ち良かった。

五月は不戦勝ももらってラッキーだったのに負け越し。自分の変化で連勝したんで,調子にのって飛び回ってたら,変化に失敗して自滅。名古屋は脱臼したりと体調は最悪だったけど,たまに前に出る相撲を取ったりして5勝。九月は直前にケガしちゃって休んだけど,もう途中から出た。最後は重い相手だったから,勝つより魅せようって決めて,ピョンピョン跳ねまわって,多分地面に足が付いてない時間の方が長かったと思うけど,飛び回ってたら,ポンって一突きで花道の奥までぶっ飛ばされた。先場所は,とりあえずムカつく。自分にムカつく。絶対負けたらダメな相手に負けるし,あまりのショックで落ち込むし,最後は変化されて自分が叩かれるし。変化されるとここまでムカつくとは。

今年は,去年より相撲に対する気持ちが真面目でなくなってた。気が入ってないっていうか。四股踏まないとか,稽古しないとか,言われているうちに,だんだん考えすぎてイヤになったところがあった。そういう気持ちが,3勝止まりになってるんだと思う。そういう気持ちの面が,来年の課題。

2009-12-26更新

鴜洲 (20勝22敗:勝越2)

鴜洲 あっという間でしたね。もう年末ですよ。

一月に番付に初めて載って,5勝。納得のデビューです。でもここからが寒い。3場所連続の3勝4敗。全部最後の相撲に勝ち越しがかかる一番。三月はまだ良かった。1分を超える相撲で,力を出し切って負けて,納得。五月と七月は地獄。3勝してから2連敗。もう二度と勝ち越せないんじゃないかと,かなり落ち込みました。そして九月,同じように3勝で最後の一番。相手は160kgの大型力士。こんなデカイのに突っ込んでいったら死ぬかと思いましたが,勝ちました。

これで少しは自信ももって,十一月場所は藤岡さん(日の光)といい感じで稽古ができたので,自分ではちょっと期待して挑んだんですが,優しく投げられ,ふわりといなされ,1勝5敗に。もう何をやっても上手くいかない状態でした。何とか最後,大兄弟子に勝って今年を終えましたが,2勝では「終わりよければ」とは言う気分になれませんね。崖っぷちで迎える新年,という気分です。

今年は自分が入門したばっかりだと思ってるうちに,新弟子も増えて,教えなきゃいけない立場になったのが,大きな変化でした。

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