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あっという間の一年でした。
一番大きかったのは,入門したことより,まず今年の初めに5年勤めた会社を退職したことです。上司に退職しますって報告して,そのまた上司に報告して,「本当に,退職していいんだな」って何度も念を押されましたけど,「それで辞めてどうするの?」「力士になります」「え?」って少し驚かれましたけど,気持ちは固まってました。ただ,やっぱり勤めてきた生活を終えるのは,大きなイベントだったと思います。
九月場所は,熱を出したりもしたけれど,あまりそういうことは関係なく,まだ相撲も全然わからない状態,完全に実力不足で負け越しました。ですから,先場所最後の一番で勝ち越しを決めたときは,本当にホッとしました。
体重も順調に増えて100kgになりました。体重は計ればわかりますが,自分が強くなったかどうかは,本場所の星でしか実感できないので,待ち遠しいですね。
今年は最初,大阪の宿舎に行って入門しました。その時の気持ちっすか?強くなるぞって。
名古屋の宿舎行ってから,稽古に出るようになりました。その時の気持ちっすか?こりゃキツイなって。
こっち帰ってきてからは,教習所に行くようになりました。教習所の内容っすか?まず教習所の周りを走って,四股・腰割りして,相撲基本動作をやって,稽古して,掃除して,まわしを干したりしながら休憩して,勉強して,風呂入って,昼飯食べて,「相撲錬成歌」を合唱して終わり。全員新人なんで,キツイことは全然しないっすよ。部屋の稽古は,キツイっすけど。
相撲は,まだまわしを取られたら何もできません。本場所は,初めて番付に名前が載った先場所,3勝2敗で十一日目だったんすけど,相手が廣瀬が負けた山本さんで,かなりビビッったっすよ。でも,今までで取り組み前に一番四股を踏んで,気合いれていったら,勝ち越したっす。けど,その後がヤバイっすよ。熱が39度も出て,千秋楽の相撲なんて,全く力が入らなくて一瞬で吹っ飛ばされました。
今年は,あの勝ち越した瞬間が嬉しかったのが,忘れられないっすね。
相撲にはまだ慣れませんね。まず,あの本場所の雰囲気です。体が動かないです。立会いが,稽古場よりワンテンポ遅くなる感じです。自分は,今はとにかく身体を生かして,立会いで一気にもってくしかないんで,立会いが遅れたら勝負にならないです。土俵に上った瞬間はもう体がガチガチで,仕切っている間に,なんとか体がほぐれてくるんですが,ズルズルと時間になってしまう。
一方,相撲部屋の生活は,まあこんなものかという思いです。大人数での暮らしは,基本楽しいですし,みんなや兄弟子に気遣いしたり,そういうことも,今までの会社勤めとはまたちがったもので新鮮です。とはいえ,実際のところは,同年代の友達とバカやってる,って感じです。
生活にメリハリがあるのもいいですね。毎朝,稽古の3~4時間,これはキツイ,でもそれ以外はこういう感じですから。ただ,そんな中で今年痛感したことは,「Time is Money」って言うじゃないですか。でもそれって,時間を甘く見た言い方だなって。決して時間はカネで解決できないんです。16歳で入門してくる人と一緒にやってると,自分のそこからの5年という時間は決して取り戻せない。ギリギリのところでやってるんだ,と痛感した一年でした。
先場所入門して前相撲とったばっかなんで,まだあまり。
高校に行ってる間ですか?うーんと,特に,覚えてませんね。普通に部活で相撲して,普通に勉強したくらいです。
でも,前相撲は印象的でした。さすがに緊張しちゃって,思い出すのも恥ずかしいっす。ヘンな相撲で。立会いのタイミングがわからなくて,「あ,どうぞ」みたいな格好になって,危うく負けるところでした。
今は教習所に通ってます。高校との違いですか?何もかも違いますよ。例えば?授業の前に牛乳飲まされるんです。1リットルですよ,1リットル。自分,おなか弱いんで,無理ですよ。これが今まで出一番きつい経験ですね。
今年をまとめれば,とにかく入門できてよかった,ってことに尽きます。もう,赤井さん(福轟力)の入門も見てたんで,高校に入ったときから,この時期に入門する,って決めてましたから。それがかなった,そういう年です。
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