昨年の今頃,いったいどんなだったか,思い出せないほどあまりにも状況が変わった荒汐部屋の2013年。全体成績は,260勝269敗13休でした。ことしも恒例の一年を振り返って,それぞれの思いを聞きます。
・・・。今年,今年は,そうねぇ・・・,今は何とも。ふぅぅ
というわけにもいかないから,思い出すと,そうですねぇ・・・,今年は,うれしいのと,悲しいのと,苦しいのと,もういろんなことがわーっと来て,もう頭がいっぱいで,頭が痛いです。
七月から本場所に出るようになって,ここまでで一番難しいのは,気持ちをもっていくことです。身体のほうは,稽古してるとだんだん良くなってるのを確かに感じるんだけど,気持ちの面がまだまだ。あの本場所の土俵に向かうときの緊張感とか,相手を前にしたときの戦う激しい気持ちとか,そういう本場所独特の勝負の気持ちがなかなか高まってこない。何ていうか,まだどこかふわふわした気持ちです。
なのに日本中どこにいっても,ずっと私を応援してくれる方がいてくれるし――冬巡業でも,蒼国来コールが起きたり,ビックリしましたよ――,とにかくできることをできるかぎりするしかないんです。
・・・やっぱり今はまだ何も言えることはありません。ただ,とにかく本当にいろいろなことが起きた1年でした。
あ,ちょっと,病院の先生と相談して,秘密(?)兵器を導入するから,これがうまくいったらまた報告しますね。自分でもこれは楽しみにしています。
うーん,やっぱり先場所最後の一番が悔やまれますねぇ。悔やんでも悔やみきれない。なんとしても勝って三段目に戻りたかったんで。ま,認めなきゃな。負けは負けだ。
あの時は,押し相撲相手だし,もう当たっていくしかないって一心で行きました。でも,三段目・三段目・ってそればっかり頭にありすぎて,ちょっと異常に緊張しちゃいました。なんだかヘンな感じでしたよ。今年,ある程度三段目でもやっていけたのは,強くなったからっていうより,前に比べて本場所でどんどん緊張しなくなってきたせいでもあるんです。あの最後の一番も,相手も緊張してるのがわかったんです。それだけに,やっぱり悔しいなぁ。三段目を意識しすぎたなぁ。
初場所はノってましたね。年始早々3連勝で,内容もいい相撲で,ぱぱぱっと三段目で勝ち越せました。三月・五月は3勝と負け越して七月は序二段に落ちたんで,5つは行きたかったんだけど,まあ勝ち越してすぐ戻れたし,それに最後の負けた相撲はいい相撲だったんですよ。全部終わって,ちょうど相手と風呂場で会って,お互い「お客さんの沸くイイすもうだったな」って言い合ってました。九月はなんかヘンな感じのまま終わっちゃって,それで十一月,この緊張でしょ。2勝3敗になったときなんて,2勝で終わるんじゃないかってもうヒヤヒヤでしたよ。ヘンなこと考えるとダメだな。
さて,来年か。来年はもうとにかく,悔いのない場所にするだけ。楽しく取りたいですね。久しぶりに関取の付け人もさせてもらうつもりだし,全部味わい尽くしたいね。え?来年全体の抱負?えっと,どうしようかな,どうしようもないですよ,まだ・・・。こりゃまいったな。