荒汐部屋　大相撲

大相撲，荒汐部屋の日常をお届けします。師匠は元前頭・蒼国来。 [English guide to watching our morning practice]

荒汐部屋目次

[目次を飛ばして記事へ]

平成24年五月場所への意気込み　その1

カレンダーではゴールデンウィークが始まりましたが，荒汐部屋では本場所を直前にして気合と熱気がほとばしってまいりました。そんな今の稽古写真を交えつつ，この五月場所にかける意気込みをお伝えします。（写真はクリックで拡大します）

その1 ― 突光力，飛驒野，荒行志
その2 ― 寛龍，大小林，力山
その3 ― 廣瀬，荒獅子，剛士
その4 ― 荒篤山，大波，福轟力

突光力（とっこうりき）

序ノ口西3枚目

ご心配をおかけしてますが，肘のほうは先場所のことを思うと，もう比べ物にならないほど回復しています。整体でマッサージしてもらっても，すごくほぐれてきていい感じになってきたと言われてます。

ここ何日かはもう稽古（三番稽古や申し合い）も始めたいくらいの気持ちです。実際はまだ無理なんですが，もうそういう兆しを感じることが出来る状態にはなってきました。今のところは，土俵ではぶつかり稽古だけで，あとはチューブを使って筋力や柔軟性の回復を図っているところです。

そんな感じで怪我の回復は順調なんですが，今までだったら怪我や病気で何日休んだとしても，数日も稽古場に出れば，股割りですぐ頭がついたんですが，今回は何日たっても頭がつかない。それに力士なのに完全に運動不足でなんだか体がぶよぶよ太ってます。ちょっとご飯を減らして体調を整えているところです。

こんな具合なのでまだ本場所に出られるかどうか微妙な状態ではありますが，ひきつづき焦らずしっかり治して，万全の形で復帰して，三段目まで戻りますんで，これからもご注目よろしくお願いします。

飛驒野（ひだの）

序二段東70枚目

序二段に上がれたので，まずここで1つ勝つことが今場所の目標です。ただ，よく番付を見ると，周りはキビシイ人ばっかりに囲まれているので，1つ勝つのはかなりタイヘンだと思います。

体調はずっとまあ普通なんですけど，大阪で一度食あたりしてしまってから，食べる量がちょっと少なくなった気が自分ではしてます。が，たぶん周りから見たらめちゃくちゃ食べてるほうじゃないですか。地元からおいしい富山米を送ってもらったので，さらに食が進んでしかたがないがやちゃ。

ここでちょっと訂正させてもらいたいんですけど・・・。先場所の意気込みで，赤井さんと飲み比べしたときの話を，ちょっと誇張してオモシロオカシク書いてもらったんですけど［その記事］，ちょっと反響が大きくて，あちこちから，ダメじゃないか，とか，気をつけて，とかいろいろ波紋が広がりました。親方にまで「お前，飲んで寝たらしいな」って言われて。ただ，あれはオオゲサで，実際は寝てないんですよ。本当に。ちょっとコケそうになったところをたまたま見られたってだけなんです。え？倒れてる自覚がないのがそもそも泥酔なんじゃないかって？いや本当にちょっとコケそうになっただけなんですって。あ，でもくれぐれも飲みすぎないようには気をつけているので，その点は大丈夫です。

荒行志（あらぎょうし）

序二段東47枚目

この地位で，ちゃんとした相撲で，勝ち越したいです。ちょっと疲労がたまってる感じですけど，正攻法の相撲で勝負できるように，当たって前に出る稽古をやってきてます。

いつも本場所になると，ヘンな技を出しまくるので，全然緊張とかしない肝が据わった奴って思われがちなんですけど，実は，たぶん全力士の中で一番ヤバイんじゃないかってくらいプレッシャーに弱いんです。明日取り組みがあるってわかると，もうその時点でダメで，その日はまったく寝付けません。場所に行っても支度部屋でトイレに6回は行くし，ずーっと徒競走のスタートの瞬間みたいなドキドキが続いて，土俵に上がっても足がガクガクして，四股を踏んでも，自分でこんなに震えてて立ってられるのかさえ心配になってくるほどなんです。なのに，ハッケヨイとなった瞬間，体が勝手にバタバタ動いて不思議なことをやりだしてしまうんです。稽古でまともな相撲を覚えようとしてるんで，緊張しててもそういう相撲がとれるといいんですが。