今場所は5番勝ったら来場所三段目も狙える位置だったんで,場所前からかなり気合い入ってたんすよ。そしたら気合いが空回りして,最悪の2連敗スタート。精神的にドン底スタート。
(筆者):「ひょっとして,廣瀬はへコみやすい?」
(大波):「そうなんすよ!!!廣瀬さんはへコみナンバーワンっす!稽古場でもちょっと厳しく言われたら一瞬でスッゲー小さくなっちゃう。こないだ三吉(さんきち:犬)が家出した時なんかは,『このまま三吉が帰ってこなかったらどうしよう・・・。僕は三吉がいないと死んじゃう』とか言ってたんすよ!」(その後,三吉は無事帰宅。)
実は・・・そうなんすよ。自分の場合,ネガティブモードに突入するもの早いし,一度入っちゃったら抜け出せない。
かと言って,逆にめちゃめちゃテンション上がって,集中できてる時,体がしっかりアップできてる時,それはそれで又,良い結果が出ないんですよ。適度に集中力が分散されてる時とか,適度に体アップしたくらいの時の方が結果は良かったりする。だからどっちがいいんだろう?って感じなんですよ。
今場所リキさん(力山)が本場所で怪我した相撲,実は自分,土俵下で出番待ってて,一部始終を目の前で見てたんですよ。ちょうどリキさんは反対側だったんで,自分が仕切ってても,リキさんが担がれて花道下がっていく様子が見えました。自分の相撲のことより,そっちばっかりが気になって。仕切りながらも「早く診療所行って,リキさんの手伝いしなきゃ」とか考えてました。で,気付いたら相撲始まってて,結局押し出しで勝ちました。それが自分の今場所初白星です。
今場所最後は,またまた廣瀬得意の3‐3で迎えて。その時点で吉田さん(突光力)や川口さん(寛龍)が大勝ちしてたんで,「負け越したら二人に抜かれる・・・」とネガティブモードに突入してしまい・・・負けてしまいました。
“適度な”緊張感が必要なんだけど,その“適度さ”の度合いを保つのが難しい。来場所は・・・気合いを入れるべきか,入れないべきか。そこが問題だ。