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荒汐部屋の十一月場所の宿舎は,福岡県糟屋郡志免町の閑静な住宅街の一角にあります。そのすぐ目と鼻の先にある公園が,稽古場です。
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なんだ公園か,と侮ることなかれ。屋根付の立派な土俵がそこに。普段はあまり使われることもないそうですが,置いておくには勿体ない。博多周辺では多くの公園に土俵が設けられているそうですが,競って使うほどの相撲人口がないのも事実。荒汐部屋の稽古を見て,「相撲もなかなかおもしろそうじゃないか」と思ってもらえるくらいの充実した稽古を目指します。
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朝7:00。土俵に四股の音が響くころ,公園にはウォーキングや体操をする方,あるいは,朝のジョギングをする子供たちで爽やかな賑わいです。
それにしても,九州は朝日といい夕日といい,月といい星としい,なんとも空の光がドラマチックに感じます。稽古を照らす朝のオレンジの陽光もなんともいえずいい感じ。
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ちびっこたちも,遠くからおそるおそる見てる。「本物だよ,本物のお相撲さんだよ!」
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視線を感じるとついつい張り切っちゃう。いつもより余計にコレでもかというくらいの股割りを見せるのは,荒獅子。
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こちら赤井は何とか押してもらいながら。もう二度と怪我はしたくない。準備運動も入念になります。
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摺り足,おっつけ,基本動作を毎日繰り返して,身体に覚えこませます。
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荒汐と子どもたちが見守るなか,申し合いが始まる。といっても,同じくらいの強さの力士がいないので,三番稽古になります。「三番」というのに,何十番もこなします。
荒汐は持病の膝をかばって自転車での移動です。
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じっと見つめる二人。どちらの眼光が鋭いか?
この日は,増田‐五十嵐,松峰之山‐大澤‐荒獅子,赤井‐蒼国来の組み合わせで当たりました。
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基本の押しの姿勢ができてきた増田は,突っ張りを練習中。手も足も,あちこちの使い方に指示が飛びます。
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しかしまだまだ簡単に突っ張り返されてしまう。ほらもっと来い,もっと来い。受けて立つ五十嵐。
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跳ね返されても,跳ね返されても,挑み続ける闘志。
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ひととおり番数をこなしたら,ぶつかり稽古で力を振り絞る。体調を壊して不調の続いた五十嵐ですが,九州のおいしい冬の味覚を元手に稽古も進むこのごろです。力の限り押すんだ。
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増田は松峰之山の胸を借りる。ほらこい。そらこい。最後は一気に突き放せ。
いかにも押してるほうが辛そうなので,押す稽古のように見えますが,実は受ける側にこそ重要なぶつかり稽古。しっかり踏ん張れる形,踏ん張る力,土俵際でもしぶとい守りをみっちり鍛えます。
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ハァーハァーと息も上がってしまいますが,すぐ四股を踏んでまずはクールダウン。土俵上では,次に強い力士たちの稽古が始まりますが,土俵を降りたら稽古は終わり,というわけではありません。(まだまだつづく・・・)
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